ハナウタ うたこの「宝物がいっぱい」

自分にとっての「好き」や「嬉しい」を集めて綴る、ささやかなことのブログです。

調子にのって嫌われる

2015年05月21日 | ❸ ブラックハナちゃん

昨日、猫散歩の途中で男チームの小さい方の人が

「母ちゃん、指先がすっごく臭いんだけど、何の臭いだと思う?」

というのでどれどれと嗅いでみると、こりゃ~~~臭い

なんじゃこの臭いは

 

「塩辛とキムチを手掴みで食べて その手を洗わないまま、

 今度はトムヤムクンスープも食べて

 更に青いカビのチーズをつまんだかい?ってな臭いだね。熟成した臭いだわ。

 こっれはひどい。ムリ。攻撃のレベル

足の親指の爪の間の垢の10倍くらいキツイ異臭なのです。

刺激臭というより熟成臭というか、もう何触ったの?って感じ。

さすがに小さい人も「だね~~~臭すぎ、家帰ったら洗うわ」と苦笑いです。

 

 

でも少し進むとまた嗅いでみたくなって 嗅がせて嗅がせてとねだって そのたびに

「ひっどーーーー くっさーーーー」とか

「ガスミサイル攻撃を受けています。メーデーメーデー」とか

「クラ~っときた。今、一瞬記憶無くしたわぁーー」とかやってたら

「・・・もうやめてと言われてしまった。

さすがに傷つくお年頃か。

大人の階段のぼり中だもんね。

外だしね。

ごめんね、と言ってやめました。

 

 

・・・・・が、またすぐ思い出しちゃうわけです。

そんで、くっくっくって笑ってしまうわけです。

でまた小さい人に話しかけてしまうのです。

「その指先 猫に嗅がせたら 猫も“くわぁーーー”ってなるんじゃない?」

「・・・・わかったから」

「“ちょっと目に沁みるんですけどぉぉぉ”ってなるんじゃない?」

「・・・もういいからさ・・・」

「おめーら、もう来んなよーー出禁なっつって・・・」

「あのさあ、もうこの話題やめてくれないかな」

 

 

ああ、またやっちゃった。

私は「本当にしつこい」とよく叱られるのですが、身にしみないので繰り返す。

今 微妙な時期なのに。

お母さんなのに。

なんて・・・・KYな人間なんだろう。

だって、一緒の猫散歩があまりに嬉しくてさ。(うそうそ、いつもしつこいの)

 

 

でもこの臭さが猫を引き寄せたのか、昨日はすっごい猫をよんだ私たち。

しばらく姿を見ていなかった猫や、新顔も数匹。

プレッシャーをかけてはいけないので 私たちから近づくことはあまりしないのですが

昨日は猫から来てくれて 私を素通りして小さい人にスリスリしてくる猫もいた。

臭いのおかげかな?

臭いのおかげなのかな?

それとも私の反省が神様に届いたか?

おかげで小さい人も上機嫌に。

 

ありがとう、私の危機を救ってくれたすべての猫たちに感謝します。

この借りをいつかお返し出来たらしたいと思います。

 

 

 


福田君の自慢

2015年05月20日 | ❺ 追憶の日々

我が家の男チームの大きい方の人は自分の名前に濁音が2文字入っているのが

小さい頃から嫌だったそうです。

濁音の1文字もない名前に憧れて、結婚前の私は何度も名前を褒められました。

そんなことまったくどうでもいいけどね。

意味分からないけど当人にとっては大事な事なんだな、と「へー」くらいに聞いておりました。

 

子どもが生まれて名前を付けた時も

「濁音避けたかったけど、1文字入っちゃったな。合わせて2文字か・・・申し訳ない」

と申し訳ながって?おりました。

自分の嫌なことは人にしない、と決めて生きて来たのに、とね。

・・・・もっとお互い共通の“自分がされたらイヤであろうこと”を、

私にはいっぱいしてると思うけど、そっちは気づかないのか

私は余程そっちの方が気になりましたけど。

 

ちなみに私も左手上腕部の内側、わきの下近くにある小さなほくろが嫌でした。

なぜここに?という理由で。

ふふふ、今となってはなんだそれって感じで、ホントどうでもいい。

“名前に濁音”と同レベルの、可愛いどんぐりのせいくらべです。

 

 

で ちょっと思い出しました。

小学校の4年生の時に隣の席だった福田君を。

 

ある日登校するなり、いきなり興奮してしゃべりかけてきた福田君。

「ハナウタ、俺すげーこと発見しちゃった。自分でもビビったー、発見した時!」

「何を発見したのさ、福田」

「俺の名前、全部濁音つくんだぜ 調べたらさ、このクラスでたった一人なの

「・・・・・・!」

「福田、ホントに!? 

 一人しかいないの!?

 ちょ・・ちょっとやってみてよ

「いいか、聞いとけ。

 ふくだとしひこ、だろ? ➡ ぶぐだどじびご ほらなっ

 

 

平和だ。

この時代の小学4年生は、かろうじてまだとことん平和。

 

しばらくの間ふざけて「ぶぐだ君」とか「どじちゃん」とか呼んでましたけど

すぐ飽きちゃった。

でも福田君のこの快挙と誇らしげな眼差しを 私はありありと思い出しました。

 

 

今度大きい方の人が濁音の話をしはじめたらすぐさま打ち消して、

この話を、

濁音で唯一無二の存在としての自分に気づき 濁音から自己肯定感と自信を得た

小学4年の福田君のこの話を聞かせてやりたいと思います。

 

「何の努力もしないのに普通に濁音2つも持ってるなんて、福田君からしたら“神”だから。

 口がさけても もう人前でそんなこと言っちゃダメだよ。

 聞く人が聞けばあなたの話は 濁音を持つ人間のただの自慢話だからね。」

とね。

 

そしてこれからは小さい方の人にも言ってやりたいと思います。

「あなたの名前には濁音が2つも入ってる。

 これは知る人ぞ知るラッキーネームだから。

 自信を持って生きなさい。あなたは名前からも祝福されている人なのよ。」

とね。

 

 

 

 

 

 

 


下駄を鳴らして

2015年05月18日 | ❸ ブラックハナちゃん

奴がくる。

それは近所のおばさんです。

小柄なのに声が大きく 歩き方も男前で 遠目にはパンチです。

最初 おじさんかと思いました。

というくらい ほぼ男性です。

 

この人になるべく会いませんように・・・といつも思いながら出かけるのですが

遭遇率が極めて高い。

時間や道を変えてもよく会う。

スーパーでも会う。

行きも帰りも会うこともある。

「さっきそこの角で立ち話してたよね!?なのになぜここにもいる?」って日もあるの。

自治会の役員をもう長いことやってらっしゃるので

自主的に地域の安パトしてるのかもしれないなぁ。

そういう使命感みたいなのが バリバリ発信されてます。

 

「お宅あの社宅で一番古株だよね、もう20年か」とか

「昔ここにいた〇〇さん、栃木に転勤した後、今は千葉なんだってね。この間千葉のお宅に

 遊びに行ってきたよ」とか(〇〇さん、入居時期がかぶってないので 知らないです・・・・)

「どう学校は。〇〇先生なんだって?」とか

「息子さん今度中学だけど、地元じゃないんだ」とか

「お母さんがもっと頑張んなきゃダメだよ」とか

すごい見られてるっていうか よく知ってるっていうか デリカシーがないっていうか 

恐怖しか感じないっていうか もうやめてっていうか・・・

 

この人がなぜか一年中下駄ばきなのです。

早稲田の学生か

下駄の音がするので近くにいるとわかります。

猫に鈴、みたいな。

テレビで正義の味方(まさかの悪役もありか)が登場するときの効果音ていうか。

まあ、その音 ちょっと助かりますけど。

 

この人の情報収集能力というかネットワークはデカ(刑事)なみなので

事件があったら みんなこの人に聞いたらいい。

警察も役所も新聞記者もマスコミも探偵も みんな行ったらいい。

大抵のことはきっとわかるから。

「64(ロクヨン)」だって解決できるからね、この人なら。

そうだ、私も今度風に飛ばされた洗濯物を拾ったらこの人に聞きに行こう。

きっとどこの誰の持ち物かあっという間に判明して、迷子の衣類も持ち主のもとに帰るから。

 

私が不用品を「どうぞご自由に」ボックスにして出した時もすぐに来て

「これ出したの誰?」

「あ・・・・私です」

「ああ、お宅ね。ならいいの。ところでこの社宅の〇〇さんちの次男坊、

 さっき一人で三輪車で門から出てたから一応門にカギかけておきなよ。」

「・・・・はい」

みたいなやり取りしたっけ。

ボックス出して速攻来た。

さすがだと思った。

セコムかと思った。

社宅の誰かが袖の下渡してるかと思った(ないない)。

私もボックスのみかじめ料払わなきゃダメかと思った(ないない)。

 

ああ、そうか

セコムだと思えばいいんだ。

セキュリティのことならセコムだもんね。

長嶋さん、この地区全域 自家製セコム入ってますよー。すごい地域ですよー。

そういうことだ。

我が家はもう20年も ただで守って貰っていたのかぁ~。

頼んだわけじゃないけど、すごいな、下駄のおばさんは地域の安全をもう何十年も

守ってる人なんだ。

もしかするとおばさんは 本当に秘密警察の人か 

地球防衛軍おばさん部隊の人なのかもしれないな。予想だけどね。

てなわけで おばさんに感謝 そしておばさんに敬礼

 

 

 


この家の未来を考察せよ

2015年05月15日 | 🐤 日記

4月のあたまにキッチンの水漏れがあった時に 真下に住むHさんから

「ハナウタさんち 部屋が傾いている」って言われましたが

(同じ建物だから Hさんちだって傾いているはずよね~

昨日台所のサッシがきっちり閉まっていないことに気づきました。

 

右が1㎝沈んでるんです。

ガタガタします。

このまま順調に沈まれると、いつかサッシは外れてしまうでしょう。

そう、既に外れてしまっている北側の部屋の窓の網戸のように。

そう、既に外れるたびにベニヤで高さ補強をしてきた家中のふすまのように。

 

でもその前に開け閉めがしにくくなるでしょう。

ゆるかったり きつかったりして

「上は7号なんだけど、下は11号なのよね」

みたいな。

違うか。

 

でもその前の前に 合わない建具の隙間から 

四季折々の虫たちが出入り自由に行き交う日がくるでしょう。

「おはよう アリさん 今日もいいお天気ね」

「こんにちは 蚊のみなさん お手柔らかにね」

「あれあれ 蜂さん あなたここは侵入禁止ですよ」

 

いつのまにやら蛇やら猫やらがシェルター的に住まっているかもしれません。

「おうちに帰りたくないの」って子どもたちも家出してきて住んでるかもしれません。

山を追われた熊の親子だって避難してくるかも。

 

都心にいながら自然と一体化したような暮らしぶり。

そしたらいっそのこと 押し入れできのこを栽培して

北のジメジメした部屋でもやしを育てよう。

 

そうなると私

ノーベル平和賞貰っちゃうかもしれない。

ユネスコ世界遺産に登録されちゃうかもしれない。

ゆくゆくは国民栄誉賞なんかも授与されちゃう!

 

 

今はまだ キッチンのサッシが1㎝沈んだだけですが

スゴイ未来が私を待っているような気がしないでもないわけでもない

いつも通りの5月中旬の昼下がりです。

 

 

 


こんな一面も 嫌いじゃなかったりします

2015年05月13日 | ❸ ブラックハナちゃん

5月のこの時期は 網戸にもひっかからないくらい小さな飛び虫が我が家に飛来します。

隙間の多い家なので 知らぬ間に部屋に侵入しているのですが

「害があるわけじゃないから 見逃してやろう」と 目をつぶることにしています。

小さな命の営みだもの。

 

 

私は匂いの強い葉っぱ系が大好きで

先日もパセリを買って 洗って コップにさして

つまみ食いしながら夕飯を作っていました。

ちょびっとお醤油とかマヨとか付けて食べるとウマいんです。

 

しばらく離れて台所に戻ってきて

またパセリを指でプチン!とつまみ取った時です。

 

プゥ~~~ン と4~5匹の小さな飛び虫がパセリから飛びったったのです

私のパセリから

 

その瞬間 なぜかカーッと頭に血が上り

バッチンバッチンと飛び回る虫を叩く私がおりました。

怒りに身を任せ 小さな虫を追い掛け回す私は 鬼のようだったことでしょう。

ヤツらはとてもすばしこくって ちっとも叩けない。

悔しい

私は本気で外に蜘蛛を探しに行こうかと思いました。

家の中に蜘蛛を飼って、食べて貰おうと思ったのです。

よくも、よくも私のパセリに~!

 

 

いやはや、食べ物の恨みって本当に恐ろしいのですね。

クールダウンしてから自分の残酷さを思い知りました。

 

人間だもの。