盂蘭盆会には
ご先祖さまが泊まりに来るという
本当かしら
ナスや胡瓜の乗り物に
揺られ揺られて来るという
あら、はいからさん
涼しくなった夕餉に
提灯ぶら下げ
お久しぶり、どうぞお上がり
卓袱台を囲んで
煮物とか魚やらつまんで
おはぎは後で
細い煙がなびいて
線香の匂いがぷーん
となりに居るのは誰だろか
あのときの娘は
六歳だったけれど
どこに居るのかしら
人影がおぼろに
障子戸に映る
老いた母はもう眠っている
思い出話は尽きて
灯りは消えて
永遠が泊まっている
盂蘭盆会には
ご先祖さまが泊まりに来るという
本当かしら
ナスや胡瓜の乗り物に
揺られ揺られて来るという
あら、はいからさん
涼しくなった夕餉に
提灯ぶら下げ
お久しぶり、どうぞお上がり
卓袱台を囲んで
煮物とか魚やらつまんで
おはぎは後で
細い煙がなびいて
線香の匂いがぷーん
となりに居るのは誰だろか
あのときの娘は
六歳だったけれど
どこに居るのかしら
人影がおぼろに
障子戸に映る
老いた母はもう眠っている
思い出話は尽きて
灯りは消えて
永遠が泊まっている