1月は仕事が始まると何かと予定が組めないだろうと
正月休みの4日ににゃんこはうすに行って来ました。
暮れのうちにキャネット2.7kg入り 6種類の味×5袋ずつを
お願いしといたがお店の在庫が無くなるからと
合計18袋を分けてもらい調達しといてある。
珍しく朝の5時に目を覚ましたがものすごく寒い
窓の外は真っ暗だし風がビュービューと音を立てて吹いている
1階に降りてから風呂を沸かしてみた。
猫の朝ごはんを与えながらお湯を沸かしてペットボトルに入れて
猫暖房も準備してから風呂で体を温めた。
さあ、福島に行ってこよう!
車に乗り込みエンジンをかけ、外気温の表示を見ると0℃だった。
am6:40に出発。
路面の凍結に注意しながら高速道路を北上すると
外気温の表示は下がり続けずーっとマイナス表示のままでした。
那須高原SAでいつものミニ豚丼とうどんのセットを食べた。
運転中は右側から強烈な朝日を浴びて中央分離帯の植栽が
光を点滅させたような効果を作り出して目がおかしくなった。
眠く無いのに夢の中にいる感覚が怖いのです。
福島に入ると雪が降っていた。
しばらくの間雪道走行だったが峠を越えて太平洋側に出ると
雪は見当たらない。
よく晴れているがキーンと冷えている。
所要4時間20分で到着です。am11:00
津波で家を流され家族をも失った常駐スタッフの方に挨拶し、
一人でフードを倉庫に運び入れた。
この常駐さん、心を閉ざしたまま話しかけても返事は無い。
でも以前と比べると表情も明るくなり
改めて見るとなかなかの美人でもある。
心の傷が癒えるまで時間はかかったけど
こういう変化を見ると嬉しいものです。
ありこさんが外に出て来て新年の挨拶をした。
「あのねぇ、来て早々にお願いしちゃって良いかしら?」
水が使えないにゃんこはうすでは水道のある家で貰い水をしている。
コンパクトカーの荷室に100Lの水タンクが積んであり
これを給水車と呼んでいるが普段、走らないからバッテリーが上がっている。
「ケーブルはあるんよ。後はよろしくね♪」
スイフトを横付けしてボンネットを開けてエンジンをかけた。
マニュアル車だからエンストしたらおしまいだよ。
給水中もエンジンをかけたまま温水を汲んできた。
この土地はムーミン谷みたいに山から吹き降ろす風が強くて
あらゆるものが吹き飛ばされ、水はすべて凍る程に寒い場所。
ありこさんがコーヒーを煎れてくれて室内で色々とおしゃべりです。
これまで中心的に活動されているありこさんとゆっくり話す機会も少なく
この日は週末のレスキュー班のぽんぽんさんやくぅさんも居なくて
改めて直接、お話が出来ました。
目の前にはここで亡くなった猫たちの骨壷が並んでいた。
警戒解除されたら保護した場所に埋めてあげるそうです。
悲しみも多いけど淡々とこなさなければいけない辛さが伝わる。
ありこさんは現在、福井県から家猫と共にここで暮らしている。
元旦にシフォンが亡くなった。
自分の猫も保護猫も平等に接する姿が痛々しくもある。
「あっ、そうだった。ちゃんこはうすの素、お菓子もいっぱい買ってあるんだった」
警戒区域の中で必死に生きる猫にはキャットフードを
各地から通っているレスキューに燃えるスタッフさんにはお菓子を!
ありこさんが笑ってくれた。
私はここでの滞在時間は短い。
支援で届くミネラルウォーターを2階へ運んでから
クリスマスの連休に取り付けたソーラーライトを手直しします。
ソーラーライトは箱ごと買って道路沿いに光の道を作ってあるが
余ったものをありこさんの要望で階段の足元灯に取り付けてある。
ガムテープで巻きつけただけ、しかも雑な仕事だったから気になっていて
持参したPPバンドとストッパーで取り付けし直した。
以前お会いした男性支援者はログハウス調の犬小屋を作っている。
この日、気になっていたけど犬の吠える声が聞こえていたし
あちこちに犬が繋がれているのも確認している。
しかもここに来た時よりも犬が増えていた。
私は犬とのコミュニケーションが出来ません。
威嚇して吠えているのか構って欲しいから吠えているのか
その違いが判らない。
ありこさんも加わりお話ししました。
この男性は警戒区域内に家が在り、避難生活をしながらも
個人で犬のレスキューをされている。
保護した犬の行き場が無いから余裕のないここで受け入れをしている。
にゃんこはうすは置き去りペットの最後の砦となっているのですね。
ありこさんに甘えているシベリアンハスキーは前日に
にゃんこはうすに捨てられてしまった子でした。
ハスキーは悲しい目をしている。
私に訴えているみたいです。
「お前は犬が怖いみたいだな(笑)腰が引けているのがわかるんだ。でも俺たち犬族にとって敵では無いようなので攻撃はしないから安心してくれ」みたいな。
今度はありこさんに飛びついて甘えていた。
私には真似が出来ない。
ここは猫シェルターだったから通っている。
今後は犬の世話も手伝って欲しいそうだけど悩む。
これを期に犬と仲良しになれる自分に変身するかな?
にゃんこはうす→わんこはうすになってしまうの?
否、違う。
置き去りになったペットは犬も猫も関係ない。
言葉が通じないから今の状況は理解出来ないでいる。
広い心で受け入れてあげないといけません。
「私は原発で喰ってきた立場だから責任は感じている。
仕事よりも優先して犬の保護をしている。あの茶色の子は
食べ物を探して遠く離れた山の中で保護した。
田舎の飼い主は予防接種をしないからフィラリアでやられてしまう。
福島のダメなところは住民が自宅に戻ろうと動かない事なんだ!」
話を聞いて胸が熱くなる。
国や東電に対して文句を言ってるだけでは前に進まない。
避難生活をしながらも自宅に帰る準備をしなければ何も変えられない。
そうなんです。
三陸とは違い帰る家が残っている福島の避難生活なのです。
希望が見い出せないのは原発反対を叫ぶからだと思う。
警戒区域に指定されている町が市町村合併もしないで残っているのは
町の財政を東電が支えていたからなのでしょう。
このブログを読んで下さっている方に私が伝えたい事なのです。
にゃんこはうすに新しい常駐スタッフさんが来るそうです。
借りている建物の畳の上にロール状の養生シートを敷き詰め
テープで固定する内装仕事もしました。
この上にさらにコルクマットを敷くので下地作りです。
pm3:00。
峠が凍結してるおそれもあって明るいうちに帰ります。
太平洋側から峠を越えて内陸部に戻るとまた雪道走行でした。
福島松川スマートICで東北道に入るがここで食事をするのも楽しみ。
復興応援セットはエビチリ丼と醤油ラーメンのセットです。
帰路はUターンラッシュに巻き込まれ所要約6時間でした。
スーパーに寄りマグロの刺身が半額だったので猫のお土産です。
夜の9時、15時間ぶりに家に戻ると猫がお腹がすいたと
大合唱です。
長文になりましたが最後までのお付き合いに感謝です。