こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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勉強会 「絆の会」

2010-07-16 22:51:48 | 訪問看護、緩和ケア
今日は近隣のステーションや、連携先のケアマネさんもご招待しての勉強会でした。

昨今、身寄りのない方や、親族と絶縁中の方など、独居で終末期を迎える方が多くなってることから、NPO法人「絆の会」から任意契約での終身の保証人制度につて講義をしていただきました。

 

NPO法人「きずなの会」は、いわゆる判断能力のある方が、任意契約をして死亡後まで計画通りにサポートしてくれる保証人契約の法人です。

4月に近親者と絶縁状況の患者さんを独居状態でお看とりをした経緯から、今後増えるであろう独居の患者さんのサポートをすみやかにお願いできる職種を探していました。

ちなみに成年後見人は、認知症の方が対象で契約までにはなんだかんだと時間を要します。
また、死亡後の跡かたずけや財産管理、葬儀、親族探しまではやってくれません。
これは社会福祉士さんも同様です。

「きずなの会」は、判断能力がある時に契約をします。

そこで、契約料を払い供託金を払うことで、急な入院や転居、入所などの身元引受人になってくれます。

そして、介護保険サービス外のサービスを有料で請け負ってくれるのです。

そのなかでは、急変時の延命処置を希望するかしないか、葬儀の形式や予算、財産をどのように分与するかなどを事前に意思表示をして置きます。
本人、弁護士、きずなの会相談員との3者契約を取り交わし、死亡後の遺体の引き取りも、葬儀後の遺骨の供養も全部やってくれます。

料金は、一般料金としては、全部を込みで170万円ほどを支払います。
けれど、生活保護の方は、基金からの持ち出しで24万円ほどになります。
この料金は分割も可で、80歳の老人が1カ月5000円で30年ローンだったりしますので、さすが非営利団体なわけですね。

保険外サービスでの手術時の保証人や、延命の決断まで託されてしまうわけで、そういう場合は時給としての料金が必要になります。
でもそれは最初に預けてあるお金から支払われるのだそうです。

ここは弁護士と連携しており、社会福祉士より若干料金設定は高くなっていますが、それでも内容的にみれば、すごく濃いし法的に強いので安心材料になると思いました。

そんなわけで、参加者も30人を超えて、なかなかおもしろい講演となりました。

たまには、こういう法的なお話を聞いておかないと、苦手なままじゃあ在宅は難しいですよね。

こういうことも分かっていれば、独居でのお看とりでも安心して家に連れて帰れます。

ちなみに、今日は勉強会の前はカンファレンスでした。
カンファでは、先日私が受講した「エンゼルメーク」のまとめをスタッフにもお知らせしましました。

いろんなものを、いろんなところで吸収出来たらいいですね。