こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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復活!

2012-06-07 23:40:24 | 訪問看護、緩和ケア
90代くらいの高齢者の方で、時々すごい生命力を見せられることがあります。

どういうわけか、90歳代、100歳前後の方によくあるのですが、血圧もどんどん下がって、意識もなくなって、さすがにもう今夜は超えられ無いだろう・・と思っていると、そこから数日、数週間と頑張られるのです。

場合によっては、その後驚異的に回復して、食事もとれるようになり、数か月と言う事もあります。

こういう復活力は、年齢の若い方よりも、どういうわけか90才から100歳前後によく見られ、激動の時代を生きぬいた底力を見せつけられますね。

だからこそ、昨日の話題でもある「大往生」「極楽往生」の明るいお別れに繋がるのかもしれません。

それにしても、血圧も60代、意識レベルも300、噴水様嘔吐、40度近い発熱から、オムツを外し、バルンを抜こうとして暴れるまでの回復は、ちょっとびっくりしてしまいました。

しかも、呼名も指示も入るし、自分の意思を伝えることまで出来ます。

客観的なデータは、あまり楽観視できませんが、それでもご家族は張り切って介護の準備を始めました。

もし、私が90才になって、同じ状態になったら、きっとそのまま死んでしまうだろうとおもいます。
強いのは、今のこの年代であって、軟弱な時代を生きた私達では、きっと無理だな・・と思うからです。

実際、今の若者をみていても、お年寄りと比べると、精神力では全然負けていなすよね。
戦火をくぐり、混乱を乗り切り、貧困を切り抜け子供を育て上げるパワーは、並大抵じゃありませんから。


今回の看護学生さんも、9日間の実習を終えて、今日最終日でしたが、この状況に目を見張っていました。
命は、はかなくもあり、力強くもありってことを、体感して一回り成長したようです。
この後の実習先の地域連携室では、在宅に戻すための調整の視点を、分かった上で実習できるとおもいます。
頑張れ~。