こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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困難ケースをどう支援する?

2012-06-11 22:20:34 | 訪問看護、緩和ケア
国民のほとんどが、食うには困らず、寝るところもあって、とりあえず最低限の生活は保障してもらえるし、教育も受けられるのが日本だと思っています。

でも、実はそのほとんどには当てはまらない人たちもたくさんいて、支援は受けるけれど好き勝手はやめない人たちもたくさんいます。

高齢者の場合は、介護保険の枠組みの中で、とりあえず何とかなりますが、これが精神であったり、障害であったり、小児であったりすると、どちらかというと行政との連携で支援していくことになります。

行政としては、保健師やケースワーカー、課としては障害や保護課などのほかに、子供の場合は児相等が入ってきます。
そこに、地域の世話人や学校の先生、訪問看護師、自立支援のヘルパーなど、ケースバイケースで連携していくわけです。

ここで、関係者の足並みがそろえばいいのですが、動きの悪い関係機関があると、本当にイライラすることとなってしまいます。

いろんな制度で支援が可能な日本ではありますが、その制度を受けるにあたって、実はいろんなハードルがあったりして、これをいかにうまく整理して、繋げていくかによっても支援のスピードも結果も変わってくるわけです。

生保がうまく繋がらずに餓死する人も増えていると言いますよね。
たぶん、不動産があったり、働ける健康状態にあって、なにかしらの問題で収入を得られないとかみろいろな問題があったのでしょうね。

そして、よくあるのが虐待やネグレクトによる子どもの問題です。

そこに、問題のある子供がいてもうまく関われずに、みすみす子供を死なせてしまったりして、テレビでも良く叩かれていますよね。

児童相談所の相談件数は相当数に上るらしくて、よっぽどでないとちゃんとみてはもらえないようです。
その中でもとりわけ問題だよ、というケースでさえ、のらりくらりとしか言いようのない対応をしていることもあって、近い将来を考えると、絶望的なまでのケースでも、のろのろとはっきりしない態度をとっています。
へー、児相ってこんなに動かないんだ~。
これじゃあ、毎年子供たちが虐待やネグレクトで死んでしまうはずだなぁ・・と思ったりします。
特に、子供に問題がある場合、親にも問題がある場合が多くて、親も兄弟もひっくるめて問題ケースとして挙がります。

そのかかわりの中で、親も子供も判断能力がないのに、お伺いを立てて拒否されて引き下がる、なんてことをずっと続けていたりして、これじゃあ間に合わないな・・と世間のニュースと重ね合わせて、すごく納得してしまいます。

ひとくくりに行政と言っても、セクションによっては、ひどく距離感があって、これが事態をどんどん悪化させているのだと気が付きます。

きっと、担当者にもよるのでしょうが、全国的にニュースを見ていても、児相の動きが悪かったために起こる事件が後を絶たないですね。

それでも、周囲の関係者があの手この手で対策を立てようと頑張っているのは、何よりも救いです。
いったい、何を怖がっているのかな?
事の本質を考えて、先をみこして何が一番必要かを考えながら、関係者の共通認識の中で、ゴールを決めて共働していくことが、一番必要なんだと思います。

って、とても抽象的な表現ばかりとなりましたが、なかなか踏み込めない世界です。