大分前のことだが東京にいる次女が休暇で盆前1週間ほど帰郷した。盆も近いので善光寺を参詣した。参拝後今まであまり参拝しなかった濡れ仏・六地蔵を参拝し、両座像についての立札の解説を読み、来歴を初めて知った。又、本堂前の香炉西側(本堂に向かって左)に修復中の経蔵の屋根の上にある「火焔宝珠」が展示されていた。
*経蔵の「宝珠」
経蔵は修復前何度も訪れているが、屋根に「火炎宝珠」があることは全く気が付かなかった。
← 右奥に修復で覆われた経蔵が写っている。
経 蔵 の 写 真 修復で外された「火焔宝珠」
↼要約;「宝珠」はあらゆる願いをかなえてくれる宝の珠のこと。その宝珠の周り
が火焔によって装飾されているため「火焔宝珠」と呼ばれている。「宝珠」は建築学的には
屋根面の両仕舞いと装飾のため。塔上の建物の頂部には、「相輪」と呼ばれるリング状の金物
を重ね合わせ装飾が設けられることが多いが、高さの低い方形の屋根の建物には「宝珠」が
比較的多い。経蔵の「火炎宝珠」が用いられているのは、建物を火災や水難から護るとも、
瑞気が盛んに立ち上がる姿を現しているとも言われている。また「宝珠」の基底の部分には
仏の教えを象徴する「卍」と「転法輪」が刻されている。
*濡れ仏座像
山門前の参道東側(山門に向かって右)にある座像。
←要約;濡れ仏 重要美術品
享保七年(1722年)に完成。高さ約2.7メートルの延命地蔵菩薩座像。六十六部(日本全国を行脚する巡礼者)の
供養のため、法誉円信が広く施主を募って建立したもの。江戸の大火の火元として処刑され、のちに歌舞伎や浄瑠璃
の題材となった「八百屋お七」の冥福を祈り、恋人の吉三郎が造立したという伝説もある。
*六地蔵
濡れ仏の南(右)に並んで設置されている。
←要約;六地蔵
六地蔵は、われわれ衆生が輪廻を繰り返す六つの世界(六道)に現れ、迷いや苦しみを救ってくださる菩薩。
向かって右から、地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界・の地蔵菩薩。地獄界の地蔵菩薩が蓮台から片足
踏み出しているのは、一刻も早く衆生を救いに行こうというお気持ちの顕れだと言われている。
注;左の写真一番右の菩薩座像の左足が立膝である。
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