昨日までガイド研修に行っていたことはブログで報告したとおりですが、今日は少し詳細な報告です。
今回の研修は公のものではなく、ガイド仲間の有志による個人的な研修会です。始まりは3~4年前になりますか、関西の日本プロガイド協会から合同研修会の打診があり、私の所属するJAGUもそれに賛同し、開催するようになったのがきっかけです。
研修内容も、山岳ガイド協会の主催する資格更新研修とは違い、自分達で自由に決めることが出来るので、普段のガイディングのなかで疑問に思っていることや、精度を高めたい項目をピックアップし、納得のいくまで検証や練習を繰り返し行う形で実施しています。
過去にも6月の室堂で、残雪期のロープを使ったガイディングに的を絞り、実験と検証も交えてデータを録り、実践に反映していくという研修を行いました。これはその後、私のガイディングに大きな影響を与え、細心の注意と自信を持った行動がとれるようになったと思います。
また参加メンバーも、初対面ではなく気心の知れた人ばかりなので、ピリッとした雰囲気の中にも、和気藹々と、楽しく有意義に研修を行えるので、これもまた研修の成果を高めている要因のひとつかなと感じています。
今回の研修項目は、三重県鈴鹿にある御在所岳の岩稜を使い、無積雪期のロープを使ったガイディングと、緊急時対策として、救助隊を編成して行う規模の大きなレスキューの2本立て。
私自身去年はケガのため、夏の間はガイドをすることが出来なかったので、今回はロープを使ったガイド技術の再確認とが出来、さらに新たな課題の認識が出来たので、とても有意義でした。また前回までの合同研修にこれなかったメンバーにも、ガイド特有のロープワークの盲点、注意点を伝えることが出来たので、こちらもよかったと思います。
またレスキュー研修では、普段の山行には持っていかないような特殊な装備、ぺツルのIDや、ストップ、レスキューハーネスも使い、沢の真ん中に取り残された負傷者を、脇の岩壁から対岸にロープを渡してケーブルを張り、救助者がそれを伝って助けに行くという、大掛かりで複雑なシステムを用いた研修も出来たので、こちらも良い体験となりました。
今後も季節を変えテーマを変え、より良いガイディングの実践とクライアントへの提供、そして如何なる状況にも対応できるスキルの体得を目標に、様々な研修会を継続して行っていきたいと思います。