Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

Schmap!! Edinburgh

2008-09-09 | Great Britain
ぜんぜんたいした写真じゃなくて、恥ずかしいんだけれど、flickr! にて公開中の写真を Schmap!! で使っていただけることになった。この写真は、かつて留学していたエディンバラ・カレッジ・オブ・アートのグラスマーケット・キャンパスの入り口(ハンターズ・クロースの)表札を収めたもの。こんなの撮る物好きなんてそうそういないだろうから、希少価値があったんだな、きっと。クロース(Close)というのは、路地・小路のこと。エディンバラの街にはこいつがたくさんあって、知っていると近道に便利。この写真のハンターズ・クロースというのは、テネメントの地上階部分がここだけ抜けていて、トンネル状になったところを通過していく比較的珍しいタイプ。



Blackpool seafront regeneration

2007-03-22 | Great Britain
EDAW London 在勤の鈴木卓君から、刺激的なビジュアルとともに久しぶりにメイルが届いた。ブラックプールの海岸線のプレイグラウンドの国際コンペにEDAWとして参加したようだけれど、惜しくも選からもれたとのこと。残念。7つの設計案はごく一部ですがこちらでみられます。EDAWの案はピンク・フラミンゴ。ぶっ飛んでるなと思ってたら、どうしてどうして、他の案もみな過激です。こういう土地柄なんでしょうね。プロジェクトの概要とウィナーはこちら。地域再生とランドスケープが連動した面白い情報をどうもありがとう。いずれ詳細な報告を待っています>鈴木君

Glasgow and the Clyde Valley Green Network

2007-03-09 | Great Britain
3回目の改訂を受けてウェブサイトが全面的にリニュアルされました。グリーンネットワークの形成が大々的にフィーチュアされています。平成の大合併、道州制の議論が巻き起こって以来、広域自治体連携論が下火になっている日本では信じがたいことですが、このストラクチャープランは8つの地方自治体(市町村)による協働作業の成果です(UKではグラスゴウに限ったことではないですが)。リトゥン・ステイトメントも訴求力のあるビジュアルが満載。なんでイギリスのレポートってこんなにかっこいいんでしょうか。
GCVJSP2006_Written_Statement.pdf

「投資対象」とか「競争力」、「環境的正義」、「社会的包含」といったおおよそ日本の緑地計画では目にすることのできないキーワードが登場している。都市経営戦略の一環としてグリーンネットワークの形成が位置づけられている点に注目したい。
http://www.gcvcore.gov.uk/greennetwork/index.htm
プランはこちら→Glasgow Clyde Valley Green Network

概要を和訳してみると以下のとおり。

グリーンネットワークとは?
・グラスゴウ大都市圏の全域をカバーし緑地の規模、質、価値の改善を目的とする向こう25年のイニシャティブ。
・ストラクチャープランにおける戦略的プライオリティの高さ:このイニシャティブは200万人のための生活・労働環境の改変を目指すことと、投資対象としてのグラスゴウ・シティリージョンの競争力を決定的に高めることを目的とする。

どこにグリーンネットワークを?
・ストラクチャープランの計画範囲である8つの自治体の行政区域に広がる。
・対象となる土地は公園、樹林地、交通幹線(transport corridors)、河川(river corridors)、私庭園、野生生物生息地、運動場、施設緑地(学校、病院、分区園、墓地などの)、アメニティグラウンド(住宅地、商業地における)で、開発地における暫定的緑化も含む。

特記すべき目標
・居住および労働の場、投資対象としてのグラスゴウ大都市圏の戦略的ポジションを高めること。
・政府の重要仮題とされる環境的公正(environmental justice)の促進、地域コミュニティにおける緑地・空地へのアクセス性の向上、健康とQOLの改善(特に人々が感じる不利な条件の克服)、社会的包含(social inclusion)
・生物生息地をリンクするネットワークの形成によって地域の生物多様性を向上、補強する緑の回廊(green corridors)と空間の提供。

スコットランド自治政府ニュース

2006-12-04 | Great Britain
Scotland getting greener 01/12/2006
Support for projects encouraging the use of green space in towns and cities.

Coastal and Marine National Park 11/10/2006
Consultation begins on proposals to create Scotland's first coastal and marine national park.

New protection for open spaces 10/08/2006
Under new measures local authorities will have to carry out an audit and prepare a strategy for open space in their area.

風力発電所追記

2006-04-30 | Great Britain
風力発電所の巨大なタービン(風車)による景観や環境への影響について、このスコットランドのケースがどのように評価されているのかは不明。一方、有名な湖水地方(イングランド)での建設計画は、景観への影響を憂慮した政府によりリジェクトされている。その他、計画制度上の景観影響評価について下記の情報があります。
・風力発電所開発に伴う景観影響評価についてのウェールズの計画制度上の規定については>>>こちら
または>>>こちら
・イングランドのオフショアにおける風力発電所の環境影響評価のガイドラインについては(PDF)>>>こちら
・欧州の優良風力発電所開発ガイドラインについては(PDF)>>>こちら

グラスゴウ南部に単独では欧州最大となる風力発電所!

2006-04-29 | Great Britain
スコットランド自治政府ニュース 27/04/2006より(ダイジェスト)
・スコティッシュ・パワー(スコットランド電力)がホワイトリー(Whitelee)に建設予定。
・タービン140機で最大発電量322メガワット。完成すれば、スコットランドで1年間に必要とされる電力量の2%を供給可能。
・政府は、スコットランドにおける再生可能エネルギー時代に向けた大きな一歩と位置づける。
・スコットランド自治政府は2010年までにスコットランドでの発電量の18%(2020年までに40%)を再生可能エネルギーから得るようにするとしている。
・立地は、ムーアランド(荒れ地)と森林地帯からなる丘陵地帯、東西11.5km、南北7kmにわたる総面積52平方キロの地域。

・くわしくはこちら>>>Scottish Executive/News 27/04/2006

長期グリーンベルト計画

2006-04-29 | Great Britain
スコットランド自治政府ニュース 27/04/2006より(ダイジェスト)
・スコットランドのグリーンベルト(緑地帯)について、少なくとも向こう20年間は存続させることを決定。
・ディベロップメント・プランとの連携の強化:具体的には、グリーンベルトの保護強化により、行政の長期計画の実効性を高めること。また、グリーンベルト内の土地のいかなる指定解除も、ディベロップメント・プランの長期戦略の一部として行われなければならない。
・デベロップメント・プランとの連携の強化により、計画の初期段階から、グリーンベルトの境界変更の決定について、地域住民、地権者、デベロッパーや投資家との協議が可能となる。
・アバディーン、エディンバラ、グレーター・グラスゴウ、ファルカルク、グランジマウス、エア、プレストウィック、クラックマナンシャー、スターリングに加えて、セイント・アンドルーズ、ダンファームリン、パースの3つのグリーンベルトがストラクチャープランのなかで認められた。

・詳しくはこちら>>>Scottish Executive/News 27/04/2006
・グリーンベルトの政策方針はこちら>>>Scottish Planning Policy: SPP 21: Green Belts

DirectUK 英国ランドスケープ・リンク集

2006-01-15 | Great Britain
DirectUK Links のページを全面的に刷新しました。このウェブログのブックマーク(DirectUK)またはメインページのメニュー(LINKS)からアクセスできます。英国を中心にランドスケープのプランニング、デザイン、マネジメントに関わるウェブサイト、ホームページに直行するリンク集です。今後、随時追加していく予定です。

Don't bin your drawings.

2005-10-29 | Great Britain
英国の Landscape Institute が始めた造園図面保存プロジェクト。すばらしいですね。これぜひ日本でもやりたいと思います。いや絶対にやるべきですね。役所なんて5年で捨ててますし、民間企業や個人に至っては、持っててもなかなか出そうとしません。。。英国でも「多くの場合、図面集めは反動的なプロセスだった」とのことですから、やはり容易なことではないでしょう。前途は多難ですが、でもとても大事なことだと思います。まずはこんなアンケートから始めてるようですね。

イースト・プリンスィズ・ストリート・ガーデンズ East Princes St. Gardens

2005-07-16 | Great Britain

オールドタウンとニュータウンを分かつ谷間につくられた公園。この谷間、もとはエディンバラ城の濠でノース・ロッホ(North Loch、いわば北湖)と呼ばれていたところ。現在は平和的な風景をもつこの公園も、中世のいわゆる「魔女狩り」の時代には、多くの女性がこの湖に沈められ、「浮かんできたら魔女」として処刑された。運良く浮かんでこなかった場合でも、溺れていずれにせよ水死することが多かったという、暗い過去をもつ。ニュータウンの建設(1766~)と共に干拓、土地が取得(民有地化)され、1816年以降、プリンスィズ・ストリート沿道住民のためのプライベート・ガーデンとして整備された。その後、住民の反対運動にも拘わらず、1844年から1846年にかけて北英国鉄道(North British Railway)が建設される(写真右手、植栽の後ろが鉄道用地。植栽によって巧く遮蔽されている)に及んで庭園は分断される。1876年、鉄道用地以外の部分がエディンバラ市の手に渡り、ロバート・モーハム(Robert Morham)のデザインによって公共庭園(Municipal garden)に生まれ変わる。大規模なボーダー花壇を含む後期ビクトリア時代のあらゆる特徴を兼ね備えた公共庭園。英国で最も古い花時計(Floral clock)があることでも有名。また、英国最古の公園(public park)のひとつという記録もある。

Princes Street Gardens, Edinburgh, Scotland, UK
References:
・Ian Nimmo『Edinburgh's Green Heritage』The City of Edinburgh Council, 1996
・Christopher Taylor『Parks and Gardens of Britain』Edinburgh University Press, 1998

「ライブ8の深層」に寄せて

2005-07-14 | Great Britain
7月7日付「Sketches Of GB」にトラックバックしてくださったライブ8の深層をご紹介します。実に興味深いことが書かれています。このような歴史的事実、事の真相というのを十分に理解したうえで、断固とした態度で外交や政治にあたるべきというのが、この筆者の見解だと思います。僕も大賛成です。そのうえであえて以下のことを申し上げたいと思います。

・『世界は腹黒い』って、あたりまえですね。それが経済ってものでしょう。そのこと自体を批判してもしょうがないです。いや、べつにきれい事言ってもいいですけど。それで、政治的リーダーシップがとれるのであれば。
・要は、日本は外交が情けないほど下手くそですね。(それを理解させるのがねらいで「ライブ8の深層」が書かれたとすれば大いに納得ですが、そうでなければただの「負け惜しみ」にしか僕には読めません。へんなナショナリズムを煽りかねないぶん、このような言説はむしろ心配のほうが先に立ちます)
・(たとえ両者の間に何の脈絡がなくとも)持てるものが持たざるものに援助の手を差し伸べる、というのは英国の文化です。この、「寄付」の文化は日本人にはなじみが薄いですね。
・英国国内でどれだけ金持ちや企業が自らの財産を社会還元しているかを目の当たりにすれば、アフリカとは縁もゆかりもない日本にこのような「寄付」を強制してくるのは少しは理解できると思います。
・ただし、日英の債権額の巨大な差を無視して、債権帳消しを日本に求めるのは確かに筋が通りません。
・ロックスター/アーティストが政治的にふるまって何が悪いのでしょうか?(たとえ政治家に担がれたとしても)
・政治家に担がれるも、アンチな態度をとるも、いずれも「政治」に相違ありません。
・仮に、アンチ政治、アナーキーがロックスターの本懐であるとしても、それさえも日本にはいないですね。
・彼我の歴史認識の十分な開陳もさることながら、彼我の精神・文化的土壌をも相対化する必要があります。
・そのうえで、あえて英国(というかアングロサクソン)に苦言を呈するとすれば、自らの精神文化を絶対視するきらいが大いにあるということでしょう。

セミ・ディタッチドハウス Semi-detached house

2005-07-09 | Great Britain

英国で伝統的に見られる、いわゆる2戸1住宅。ドアが2つ見えるのは別々のお宅である証拠。建物の真ん中は壁で仕切られていて(敷地境界線が走っている)、当然のことながら行き来はできない。庭も同様(ファサードや間取りは左右対称)。こうする(2戸が別々に建築しない)ことで、庭をより広くかつ有効に使用することができる。このお宅は僕が泊まったB&B(向かって左側の車が止まっているお宅)。19世紀後半から20世紀初頭の建築になるスコットランドのエドワーディアン・タウンハウスの典型。石材はサンドストーン。
Ashdene House, 23 Fountainhall Road, Edinburgh
http://www.ashdenehouse.com

ブレアの演説

2005-07-09 | Great Britain
Friday, July 8, 2005
さすがに田中さんいいいこというなぁ。ぼくが英国をひいき目に見てしまうという点を差し引いても、ロンドンテロ後のブレア首相の演説に感じた、強い憤りを感じながらも、それを心の奥底に押し止め、なにか世界を包み込むような感覚(ブッシュのバカ演説とは明らかに異なる)というのは、そういうふうに解釈すればいいのか。納得。