Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

防災系統緑地の計画の実質化に向けて

2015-07-08 | Thought Pieces
公益財団法人都市緑化機構機関誌「都市緑化技術」97号「防災とオープンスペース」特集号(pp.6-9, 2015)に表題の論文を寄稿しました。この特集は、『防災公園計画・設計ガイドライン』の改訂を機に編まれたもので、私の担当は防災公園という範疇を超えた防災系統緑地一般の適切な機能発現のための考察です。防災系統緑地とはグリーンインフラストラクチャーにほかならないと考えておりますが、今回はグリーンインフラという言葉を使わず、グリーンインフラの防災計画論をまとめてみました。文章が冗長なのと、デザイン論が十分に展開できませんでした。

1.インフラの限界と土地利用計画の可能性
2.マスタープランに期待される総合性と実践性
(1)リスクアセスメント
(2)リスクコントロール
(3)リスクファイナンス
(4)クライシスマネジメントと施策相互の連携
3.デザイン/マネジメントによる機能の発現と維持
(1)多機能性(Multi-functionality)
(2)多段階の空間スケール(Multi-scale)

図1 米国の洪水保険料率地図(Flood Insurance Rate Map, City of New Orleans and Orleans Parish, Louisiana, Federal Emergency Management Agency(FEMA))
図2 ニューオーリンズの排水システム提案(Proposed Living Water System, Greater New Orleans Urban Water Plan: Urban Design, Waggonner & Ball Architects, 2013)
図3 延焼リスクおよび避難困難リスク、オープンスペースの重ね合わせ図(さいたま市防災都市づくり計画(案),2015)


オリンピックレガシーとロンドングリーングリッド

2015-07-07 | Presentations
平成27年7月4日(土)、千葉大学園芸学部百周年記念館で開催された千葉大学園芸学部緑地環境学科卒業生会二葉会セミナーにて表題の講演をさせていただきました。ロンドン五輪のメイン会場が東ロンドンの地に誘致された戦略的理由、クイーンエリザベスオリンピックパークのデザインと大ロンドンのグリーンインフラ戦略(全ロンドングリーングリッド計画)との密接な関わり、手段としてのオリンピック、ロンドンレガシーにみるランドスケープイニシャティブのあり方等々についてしゃべりました。あえてTOKYO2020については触れませんでしたが、当然のことながらTOKYO2020のことを強く意識してしゃべりました。


North park of the Queen Elizabeth Olympic Park, London, UK