Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

生存・生業・生活を支えるランドスケープの再生

2011-06-07 | Research Reports
日本造園学会震災復興支援調査 第1次調査 宮城県気仙沼チームに参加し、 調査結果を学会に報告しました。

調査報告(概要版)は、その他の調査チームの調査報告とともに日本造園学会のホームページで閲覧またはダウンロードできます。

 


気仙沼チームのチームメンバーは以下のとおりです。

石川 初 株式会社 ランドスケープデザイン
大高 隆 フォトグラファー
木下 剛* 千葉大学大学院園芸学研究科
菅 博嗣 有限会社 あいランドスケープ研究所
高橋 靖一郎 株式会社 LPD
中谷 礼仁 早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科
八色 宏昌 株式会社 グラック

* チームリーダー


日本造園学会震災復興支援調査第一次調査に参加した全チームの調査報告をとりまとめた調査概要はこちらをご覧下さい。

パブリックコメント中の学会提言はこちら

特別緊急提言:東日本大震災復旧・復興に向けて

2011-06-07 | Research Reports
ランドスケープデザイン誌78号(2011年6月号)に寄稿しました。

都市の基本性能が、ヒトの生命を保障すること(生存)よりも、生活・生業に最適化されがちなのは、大災害の発生スパンが超長期的であり、生々しい被害の記憶が忘却されてしまうことによる。都市化とは、生き物としてのヒトが本能的に備えているはずの生存感覚を犠牲にして、生活・生業の快適性・効率性を獲得する過程といえる。よって今後は生存に最適化された都市のあり方についても考えてみる必要があるだろう。具体的には、地域社会を支えている環境の単位・構造が、ヒトの生存も支持しうるかどうかを、その手段(地形立地、シェルター、食料供給、エネルギー、交通通信等)に照らして吟味する。そこでは、環境が人間に与える影響(例えば津波のような)をある程度許容することで、人間と環境の動的平衡状態を導くことが肝要となる。人間が環境に与える影響のみならず、環境が人間に与える影響も併せて考えることで、環境の持続可能性がより高まると考える。