流離未踏

流れの果てにあるものは・・青天霹靂

手取峡谷 綿ヶ滝(わたがだき)

2019年11月26日 | 旅みたいな・・

遠くで雷鳴が聞こえたかと思う間もなく、低く重い黒雲がみるみる近づいて来る。
天空が震え、わななきながら大粒の雨が音をたてて降り注ぐ。手に持った傘はまったく役に立たない。

通り雨などという生易しいものでは無く、全身が一瞬でずぶぬれになってしまった。
傾斜のきつい峡谷の底に降りる気を削ぐにはそれだけで十分だ。

階段途中から眺める滝に未練はあるが、この辺りが限界。
戻り始めたが、濡れて重くなったジーンズが足にまとわりつき、思うように足が上がらない。

旅の終わりは、いつもこんな感じで呆気なく幕を閉じる。それでも旅は面白い。


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