「印象の良し悪し」
夜の幹線道路をクルマで走ると、明るいネオンサインで彩られた店舗ロゴや
洒落た間接照明を施した会社の大きな看板が次々と目に飛び込んでくる。
仕事柄、“これは良い印象を受ける” とか “これはマイナスになっているかも”
という良し悪しだけの両極で判断していたことが多かったと気づく。
「素敵な表情に自信が伺える」
想起しながら道の両サイドを見やると、何気ない素敵な表情に出会うことがある。
派手でも奇抜でもないのに、その表情には色艶があり、存在感があり、自信に
溢れている。もちろん、その表情や存在感を醸すのは新参者には難しいだろう。
自信を滲ませるにはある程度の歳月が必要なのだと感じる。
「本質と表情のギャップ」
飲食店は業態やグレードによって、店舗の表情や醸し方が似通ってしまうもの。
それでも、開店当初はその存在や個性をアピールするために、ややオーバー目に
見せたり、逆に高級感を意識し過ぎて構えてしまったり、気軽さを出しすぎて勘違い
されることがあったりする。しかし、店舗がひと回りする(落ち着く)と、必ず本質が
問われ、その本質と表情にギャップがあれば、他人はアッという間に冷めてしまう。
「街の表情に配慮する心」
何が良いとか悪いとかではなく、やはり、店舗の色合い(目指している方向)を素直
に表現して訴えることが、他人に自身を正しく認識してもらうという意味では最大の
近道だといえる。そして、もう一つあるとすれば、その “街の表情に配慮する心” を
持つということ。「街があるから ・・・ 街に人が集まるから ・・・ 店舗が構えられる」
という根本を大事にするということ。そういう店やスタッフを他人は見ている。いや、
そういう考えて商いをしている店に人が集まらないわけがない。
「街に溶け込む」
“街に溶け込む” とは、その街の色合いやその街で生活している人々の波長や
その街にやって来る人の興味にフィットするということなのだろうと、思いながら
その街を通り過ぎていく私。どうも、お洒落な街には溶け込めそうにない ・・・ 。
■ 街的興趣 ■
味わい深い街がある
街が醸す味わい深さ?
これって深い話なのか?
いや、
味わいのある街の話。
いずれにせよ、
一朝一夕では叶わない ・・・
第五大成丸