シリーズの2作目。渡世の内外、みんなひっくるめて面倒みたれ! 晩秋の「奥湯本あじさいホテル」、通称プリズンホテルで警察の慰安旅行と武闘派ヤクザの壮行会が激突。さて降るは落ち葉か、血の雨か。実力派が笑いと哀愁で紡ぐ、愛と涙の傑作巨篇。
シリーズ1作目にあたる夏がとってもおもしろかったので・・・秋→冬→春と読み進めていこうと計画しています
1作目がおもしろかったからとて、2作目がおもしろいとは限らないのが世の常・・・
えてして2作目というのは1作目を越えられない場合が多いというイメージを一新させてくれる作品でした
1作目夏はなんだか心霊現象やら殺人事件まで盛りだくさんでついていけれない場面も多くありましたが、
秋は比較的落ち着いてきました
しっとりとした雰囲気の中のどたばた・・・おかしくてやがて悲しき・・・
小説家木戸孝之介とその叔父関東桜会木戸組組長木戸仲蔵の織りなす複雑且つ繊細な仁義の世界にするすると引きずり込まれてしまいます
秋シリーズでは任侠大曾根一家と警視庁青山警察署が慰安旅行で箱根奥湯本あじさいホテル(通称プリズンホテル)に同宿してしまうというところから始まります
孝之介が女性や弱いものにひどい暴力をふるうシーンはあんまり気持ちのよいものではありませんが・・・
それすらも、深い愛情の裏返し・・・苦労に苦労を重ねた人生から産出された遺物であるような気がしてきます
1作目よりもすらすらと読めました
登場人物がよく理解できていたからだと思います
中でも支配人花沢一馬とその一人息子繁が気に入っています
プリズンホテル板長梶平太郎とシェフ服部正彦の絡み=料理対決もおもしろいし・・・
これから3作目のプリズンホテル冬に入りますε=ε=ε=┌(o゜ェ゜)┘