よれよれ日記

谷晃うろうろ雑記

重荷を下ろすとき

2005年04月07日 | Weblog
動作が極端に遅くなった旧式のパソコンから、必要なデータを外付けハードディスクに移し、基本ソフトから全部入れなおした。

 おそらく4年くらい使ってきたのだが、今では旧式になった機械にあれもこれもと便利そうなソフトを詰め込みすぎてしまったらしく、最近ではクリックしてから動作し始めるのに、ひいふうみいよういつむうななやあ、と指で数えるほど時間がかかっていた。まるで耳の遠い年寄りに大きな声で呼びかけて、やっと通じたと思ったら、立ち上がる前に「なにをするんだっけ」とこちらを眺めているような間合い。

 基本ソフトを入れなおし、このパソコンで使うソフトだけ選んで搭載してみると、当たり前だが「呼べば応える」ように動作し始めた。

 きっと何もかもやれと要求しすぎていたに違いない。過大な要求に旧式の機材が声にならない悲鳴を上げていたのかもしれない。こちらも出来ることだけお願いし、あちらも重荷を下ろして、それなりの余生が始まった、というところ。まるで給与所得者が定年を迎えたような、かろやかさ。

 こちとら生身の中年は重荷を下ろすときは当分訪れそうにないが、あまり過度の要求をすることはもうどなた様にもひかえようと思う。

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする