若い頃よく入った大衆酒場の前を通ったら、
窓ガラスが以前のスリガラスではなく透明になり、
中の様子が丸見えになっている。
どうしたことかと中に入ると、
内装がすっきりと整えられ、店の隅にフォークギターが置いてある。
調理場に見慣れたオーナー親父の姿はなく、
30歳そこそこのお兄さんが立っている。
カウンターには見慣れたおばさんがいるが、
注文を取りにくるのは二十歳代のお嬢さん。
代替わり、ということかと推察する。
店のほうだけでなく、
客のほうも代替わりしたほうがいいのかもしれない。
居心地の悪いまま、二合徳利を空にした。
翌朝、血糖値が高かった。