チェコ暮らしの記録

チェコのプラハでの生活

小さな紳士との休日

2021年02月13日 | チェコ プラハ日常
一緒のチェコ人の友達一家が、亡くなったお母様が住んでいた郊外の家で週末を過ごすというので、私たちもお誘いを受けました。
お言葉に甘えて、私たちは1日だけ日帰りでお邪魔させてもらうことに。

プラハから約30分車を走らせて、森に囲まれた住宅に到着。
もともとは、植物の専門家だったおばあさまが、プラハの家を売って移り住んだ家で、引き継いだお母さまが亡くなってからは、たまに手入れを兼ねて訪れるのだそうです。

どこまでが庭でどこから森なのか分かりません。


家の目の前の小川。
2月にはいってマイナス10度以下の気温が続いているので、表面は凍っています。


雪の上に続く足跡をよく見ると…


人間じゃない!! 一緒のチェコ人によると「野ウサギ」のものだそうです


野ウサギのあとをたどっていくと、他の動物の足跡や寝床の跡もありました。


古い家の中は、台所の設備も昔のまま。かまどもオーブンも、薪をくべて使います。


足踏み式のオルガンや、ハンドルを回して使う蓄音機など、年代物がたくさんあって、しかも、どれもちゃんと動きます。レコードも聴かせてもらいました。


そして今日印象に残ったのが、彼らの10歳になる息子さん。
到着後、友達(家族のお父さん)が私たちの案内を始めると、ずっとついてきて、「(女性である私の)案内は自分がする」とアピール。それではと、私は息子さんに案内してもらったのですが、数メートルごとに、自分の靴の側面で雪をつぶして私のために道を作ってから「どうぞ(歩いて)」と言うんです。


切り株などがあるときは雪をはらって、「ここに注意してね」と言い、坂では手を差し伸べてエスコート。
私が気恥ずかしくなるほどの、紳士っぷりです。
オルガンの部屋を案内した時は、「では一曲。」と演奏も披露してくれました。


台所では、せっせと運んだ薪をくべて、かまどの前に座って火の見張り。
そして何より感心したのが、奥様がかまどに鍋をかけると、さっと立ち上がって、お母さんの料理の手伝いを始めたんです。ちなみに彼の二人の姉は、そばでおしゃべりに夢中でした。


子供時代からこうして育って、ヨーロッパ紳士が出来上がるのだと納得したのでした


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