チェコ暮らしの記録

チェコのプラハでの生活

安楽死寸前のワンちゃんを救う

2023年12月18日 | チェコ プラハ日常
11月半ば、あずかりネコちゃんが帰って行ったのと入れ替わりに、私たちの友人Rが犬と一緒にやってきました。
ヨーロッパじゅうに不動産(投資用+自分の住まい用)を持つ彼は、季節ごとに気に入った住まいで過ごしていて、今回はプラハに数週間滞在後、クリスマス前にイギリスに行く予定です。

彼が連れてきたのはギリシャ犬の『Kokoni』という品種の女の子。もともと犬を飼いたくなかった彼が、ある事情でやむなく育てることになり、14年間一緒に過ごしています。ネコもめちゃくちゃ甘やかして手をかける私から見れば、彼の接し方は「放任(放棄?)」ですが、ワンちゃんは彼に忠実で懐いているので、それなりに幸せなのでしょう。

ただ、このワンちゃんB(名前の略)は、14歳(人間だと70代)の高齢ということもあって泌尿器に問題を抱えています。頻尿で1.5時間~2時間に1回はトイレのため外に連れ出す必要があります。起きている間はちゃんと「おしっこに行きたい」ことを知らせてくれるのですが、夜だけでなく昼間でもウトウトするとおもらししてしまいます。そんなBちゃんの粗相に、飼い主Rはとても腹を立てるのです
彼らは私たちの住まいと同じ建物の別フロアに泊まっているので、私たちの住まいに来るときは、私はペットシートで対応しています。(おむつを用意したけれど、Rが拒否

このBちゃんが、滞在中に高熱が続いたあと、口から泡をふく激しいてんかん発作を起こしたのです。
経緯は省略しますが、てんかん発作をコントロールしながら生活を送ることは可能なので、薬を処方していただいて退院しました。

私は、寒さに弱いBちゃんのためにタオルでコートを急ごしらえ。


投薬も私とパートナーに任せっぱなしの飼い主Rに代わって、私たちはワンちゃんの様子を注意深く見守りながら投薬したのですが、回復しかけたBちゃんが、投薬のあとはきまって意識朦朧となるのです。

Bちゃんは外へ出ると意識がクリアになると気づいた私たち。
弱ったBちゃんが自力で登れない階段は、パートナーが抱きかかえて。


ついに、私とパートナーはワンちゃんには強すぎると思われる薬を中止することに。ドクターにも電話で伝えました。これで回復一直線のはず…

ところが翌朝、Rは私たちに衝撃的な発言をしたのです。
昨夜の最後の投薬で朦朧となったBちゃんが、おしっこ&〇んちを粗相してしまったそうです。「こんな状態のRの世話をしていくのは無理。すぐに獣医に電話して今日じゅうに安楽死させてくれ。」
朦朧とするのは薬のせいだから、今日からやめると伝えたよね?粗相だって、夜に外に連れ出したあげたら防げたのでは?

ショックすぎて私は涙がとまりませんでした。私のパートナーは、今から仕事もあるし、獣医だってそんな急には無理だし、この週末から(その日は金曜)私たちに看病を任せてしばらく時間をくれるように説得してくれました。

抱きかかえも含めて雪の中を何度も散歩させたり、手作り食で栄養を摂らせたり、一緒にいてできるだけ話しかけたりと、R抜きで面倒をみました。

私がプレゼントしたベッドが大好き。


そして数日後…ビデオ撮影が追い付かないほど速いスピードで走りだしたBの姿を見たときは、嬉しくてまた泣いてしまいました。
こんなに嬉しそうに駆けまわって、美味しそうにご飯を食べて、かわいらしい寝息をたてて寝ているBが殺される寸前だったなんて。。。あきらめなくて本当によかった



※結局Rはクリスマスのイギリス行きをキャンセル。Bちゃんと共にここプラハに残り、私たちと一緒にクリスマスや友人宅での年越しパーティーを楽しんで、1月初旬に帰っていきました。
Bちゃん、絶対に元気でまた会おうね。







コメント    この記事についてブログを書く
« スカコンサート 2024 | トップ | 2024 最初の訪日は駆け足で »

コメントを投稿

チェコ プラハ日常」カテゴリの最新記事