今回の日曜美術館は『紀州へ 長沢芦雪』です。
番組司会者の一人、井浦新さんが奇想の絵師、長沢芦雪の出会いを求め、紀州・和歌山に足を運び、芦雪の作品を紹介するというものです。
長沢芦雪は、写実の巨匠円山応挙の弟子として、京都で活躍した絵師です。
33歳のとき、応挙の代理で紀州の寺に絵を描きに行 くことになります。
そこで芦雪は、紀州ならではの雄大な自然に触れます。
師匠応挙のもとを離れ、 紀州の空気を体感する中で、芦雪はみずからの画風を開花させます。
本州最南端の町、串本町にある無量寺には、そんな芦雪の画風を伝える傑作が残されています。
12面のふすまに描かれた躍動感あふれる「虎」と「龍」です。
自由奔放な筆遣いに圧倒されます。
「龍図」


「虎図」


昨年から今年にかけて、京都の承天閣美術館で前期・後期で、円山応挙展が開催されました。
円山応挙は、多くの人が知る江戸時代中期の有名な絵師で、その写実の見事さは圧巻です。
でも、私は応挙の上手すぎる絵より、応挙展で展示された応挙の弟子、原在中や長澤芦雪
の絵に惹かれていました。
特に芦雪の『白像唐子図屏風』(金閣寺蔵)の大胆な構図に目が奪われました。

芦雪は師匠ゆずりの写実の画量を身につけます。
芦雪「牡丹孔雀図屏風」

応挙の「牡丹孔雀図」

紀州・和歌山で、写実を越えた自由奔放なる芦雪の絵が開花します。
番組で紹介された、紀州・和歌山の寺院に残る絵です。
「関羽図」徳泉寺

「そてつ」円光寺

「梅月図」持宝寺

「群猿図屏風」草堂寺(富田)


