(写真)オルトシフォン・ラピアツスの花

「オルトシフォン・ラピアツス(Orthosiphon labiatus)」は、
南アフリカ北部の岩がごろごろしている高原の崖面に生育する潅木で、丈が1.5mで株張り1mというブッシュを作る。
その様相は、ゴツゴツした荒削りなところがあり洗練された姿ではないが、乾燥した大地で耐え抜くタフなジーパンのような味わいがある。
きっと、草食動物に食べられないように自分を魅力的に見せないすべを学習した結果ではないかと思う。
「オルトシフォン・ラピアツス」は、このように魅力的に見せないボディとブッシュで自分の身を守っているが、花が咲くと劇的な変身をする。
まつげが長~いピンクのサインで魅惑的な刺激を発し、蜂、蝶、鳥などを誘う。
そして、次から次へと咲き、惜しみなく与える。
この種としての狙いを実行する時=開花時期になるが、これを今か今かと探っている。
だから秋の兆しを察知するとすばやく全力疾走に入り、 “ピンクセージ(Pink Sage)”と呼ばれるように、淡いピンクの小花を多数咲かせる。
シソ科アキギリ属の植物を“セージ”と呼んでいるので、この花は厳密にはセージではないが、ピンクの花色をしたセージのイメージを相当満たしているのは確かだ。
ジーパンだけではパーティにいけないが、これに淡いピンクのジャケットなどを合わせると様になりそうだ。
こんな変身が楽しめるタフな植物だ。
(写真)大草原地帯にあるHaenertsburg村の風景

「オルトシフォン・ラピアッス」のコレクター・採取者
「オルトシフォン・ラピアツス」は、1894年11月8日にドイツのプラントハンター・植物学者シュレヒター(Schlechter, Friedrich Richard Rudolf 1872-1925)によって南アフリカ北部にあるHaenertsburg村付近で発見された。
Haenertsburg村は、2000m級の山脈の山麓にある小さな村で、熱帯雨林地帯であり、霧と多雨は豊かな自然環境を作り、高原に起伏する大草原には多様な植物が育つ植物学上も稀有な場所のようだ。
現在は、観光地として魅力ある環境であり、サイクリング・ジョギングなどのエコなスポーツの人気地となっているという。
ここに、1857年にドイツから移民したアニマル・ハンターで冒険家のハーネルト(Haenert、Carl Ferdinand ?-1894)が住みつき、この地域で初のコーヒーを栽培して定住する。
ハーネルトは、1880年ころ金を発見し、1887年にはこの村は小さなゴールドラッシュとなりにぎわったという。村の名前は、彼の名をとってつけられた。
ハーネルトがなくなった1894年に、この地域の山麓で、「オルトシフォン・ラピアツス」を採取したシュレヒター(Schlechter, Friedrich Richard Rudolf 1872-1925)は、
彼が19歳の1891年に南アフリカケープタウンへ植物探査に行き、その後スマトラ、ジャワ、セレベス、ボルネオ,ニューギニア、オーストラリアなどへ行ったプラントハンターで、ランの研究者・栽培者として著名な人物だ。
ランのマニアには教祖に近い人なのだろう。
彼の故国ベルリンのダーレム植物博物館に保存されていた世界一といわれたシュレヒターのラン等の植物標本コレクションとメモなどは1943年3月1日の連合軍の爆撃で破壊されてしまった。
戦争は、人類の汗による知の蓄積など全てのものを無にしてしまう。
人間のエゴにはこれをコントロールするブレーキの役割としての精神の鍛錬、他者とのかかわりでの規制するルールを作らないと争い・競争は終わらない。
(写真)オルトシフォン・ラピアツスの葉と花

オルトシフォン・ラピアツス(Orthosiphon labiatus)
・ シソ科オルトシフォン属の耐寒性がある半落葉性の潅木
・ 学名がOrthosiphon labiatus N.E.Br.(1910年登録)(オルトシフォン・ラピアツス)。英名がPink Sage(ピンクセージ)、Shell Bush、Pienk Salie。
・ 属名のOrthosiphon のOrthoは、ギリシャ語orths(まっすぐな, 正しい)からきており、Siphonは、パイプを意味するギリシャ語のsphnで,まっすぐなパイプを意味する。種小名のlabiatusは、lipped(唇の)を意味し、花の特徴について言っている。
・ 原産地は、南アフリカ北部からジンバブエで、オルトシフォン属はアフリカ、インドなどに35種以上が分布。
・ 丈は、1~1.5mまで成長するが、毎年花後および春先に摘心し30cm程度の鉢物としている。
・ 葉はハート型でセージ特有の匂いがある。
・ 開花期は初秋から晩秋まで咲き、1本の枝にピンクの花が多数咲く。
・ 花が終わった枝をつめると新しい枝から開花するので花を長く楽しめる。
・ 耐寒性が強い多年草。手間が要らない。
・ 木質を若返らせるために、3年に一度は、根元から1/3程度につめる。
命名者:N.E.Br
命名者のブラウン(Brown, Nicholas Edward 1849-1934)は、英国の植物学者で、1873年にキュー植物園にアシスタントとして採用されここから植物の道に入る。彼は、アロエ・サボテンなどの多肉植物及び南アフリカケープの植物の権威でもあり、南アフリカで発見された「オルトシフォン・ラピアツス」の命名者となった。

「オルトシフォン・ラピアツス(Orthosiphon labiatus)」は、
南アフリカ北部の岩がごろごろしている高原の崖面に生育する潅木で、丈が1.5mで株張り1mというブッシュを作る。
その様相は、ゴツゴツした荒削りなところがあり洗練された姿ではないが、乾燥した大地で耐え抜くタフなジーパンのような味わいがある。
きっと、草食動物に食べられないように自分を魅力的に見せないすべを学習した結果ではないかと思う。
「オルトシフォン・ラピアツス」は、このように魅力的に見せないボディとブッシュで自分の身を守っているが、花が咲くと劇的な変身をする。
まつげが長~いピンクのサインで魅惑的な刺激を発し、蜂、蝶、鳥などを誘う。
そして、次から次へと咲き、惜しみなく与える。
この種としての狙いを実行する時=開花時期になるが、これを今か今かと探っている。
だから秋の兆しを察知するとすばやく全力疾走に入り、 “ピンクセージ(Pink Sage)”と呼ばれるように、淡いピンクの小花を多数咲かせる。
シソ科アキギリ属の植物を“セージ”と呼んでいるので、この花は厳密にはセージではないが、ピンクの花色をしたセージのイメージを相当満たしているのは確かだ。
ジーパンだけではパーティにいけないが、これに淡いピンクのジャケットなどを合わせると様になりそうだ。
こんな変身が楽しめるタフな植物だ。
(写真)大草原地帯にあるHaenertsburg村の風景

「オルトシフォン・ラピアッス」のコレクター・採取者
「オルトシフォン・ラピアツス」は、1894年11月8日にドイツのプラントハンター・植物学者シュレヒター(Schlechter, Friedrich Richard Rudolf 1872-1925)によって南アフリカ北部にあるHaenertsburg村付近で発見された。
Haenertsburg村は、2000m級の山脈の山麓にある小さな村で、熱帯雨林地帯であり、霧と多雨は豊かな自然環境を作り、高原に起伏する大草原には多様な植物が育つ植物学上も稀有な場所のようだ。
現在は、観光地として魅力ある環境であり、サイクリング・ジョギングなどのエコなスポーツの人気地となっているという。
ここに、1857年にドイツから移民したアニマル・ハンターで冒険家のハーネルト(Haenert、Carl Ferdinand ?-1894)が住みつき、この地域で初のコーヒーを栽培して定住する。
ハーネルトは、1880年ころ金を発見し、1887年にはこの村は小さなゴールドラッシュとなりにぎわったという。村の名前は、彼の名をとってつけられた。
ハーネルトがなくなった1894年に、この地域の山麓で、「オルトシフォン・ラピアツス」を採取したシュレヒター(Schlechter, Friedrich Richard Rudolf 1872-1925)は、
彼が19歳の1891年に南アフリカケープタウンへ植物探査に行き、その後スマトラ、ジャワ、セレベス、ボルネオ,ニューギニア、オーストラリアなどへ行ったプラントハンターで、ランの研究者・栽培者として著名な人物だ。
ランのマニアには教祖に近い人なのだろう。
彼の故国ベルリンのダーレム植物博物館に保存されていた世界一といわれたシュレヒターのラン等の植物標本コレクションとメモなどは1943年3月1日の連合軍の爆撃で破壊されてしまった。
戦争は、人類の汗による知の蓄積など全てのものを無にしてしまう。
人間のエゴにはこれをコントロールするブレーキの役割としての精神の鍛錬、他者とのかかわりでの規制するルールを作らないと争い・競争は終わらない。
(写真)オルトシフォン・ラピアツスの葉と花

オルトシフォン・ラピアツス(Orthosiphon labiatus)
・ シソ科オルトシフォン属の耐寒性がある半落葉性の潅木
・ 学名がOrthosiphon labiatus N.E.Br.(1910年登録)(オルトシフォン・ラピアツス)。英名がPink Sage(ピンクセージ)、Shell Bush、Pienk Salie。
・ 属名のOrthosiphon のOrthoは、ギリシャ語orths(まっすぐな, 正しい)からきており、Siphonは、パイプを意味するギリシャ語のsphnで,まっすぐなパイプを意味する。種小名のlabiatusは、lipped(唇の)を意味し、花の特徴について言っている。
・ 原産地は、南アフリカ北部からジンバブエで、オルトシフォン属はアフリカ、インドなどに35種以上が分布。
・ 丈は、1~1.5mまで成長するが、毎年花後および春先に摘心し30cm程度の鉢物としている。
・ 葉はハート型でセージ特有の匂いがある。
・ 開花期は初秋から晩秋まで咲き、1本の枝にピンクの花が多数咲く。
・ 花が終わった枝をつめると新しい枝から開花するので花を長く楽しめる。
・ 耐寒性が強い多年草。手間が要らない。
・ 木質を若返らせるために、3年に一度は、根元から1/3程度につめる。
命名者:N.E.Br
命名者のブラウン(Brown, Nicholas Edward 1849-1934)は、英国の植物学者で、1873年にキュー植物園にアシスタントとして採用されここから植物の道に入る。彼は、アロエ・サボテンなどの多肉植物及び南アフリカケープの植物の権威でもあり、南アフリカで発見された「オルトシフォン・ラピアツス」の命名者となった。