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昨日はAKBの総選挙があった。
フジテレビも生中継するなど盛り上がっていたけど
実のところ、僕はAKBファンでもないので
そういうことがあったという時事ネタ以上の感慨はない。
それでも関心が無いわけではないので、一応結果は検索してみた。
すると、不祥事(あくまでも、AKB内部に於いてだけど)で
博多へ左遷された(HKTには失礼な言い方だけど)指原さんが
何と過去最高得票で一位になったという。
確かに不祥事以降、より磨きが掛かったぶっちゃけキャラが
元々魅力にもなっていたヘタレキャラと相乗効果になっていたけど
まさかあのキャラクターが一位になるとは、驚きだった。
確かに左遷されてもめげることなく明るい様子は、好感が持てる。
しかし、これはグループ・アイドル史に、革命を起こしたと言っていい!!
何故なら、ああいうキャラクターは、愛されるがトップにはなれない
それが男女のグループを問わず、今までの常識だったからだ。
中心的な人気を得るのは、やはり容姿端麗が常識だ。
おニャン子を初めとして、今まで様々なアイドル・グループが
日本の音楽史を賑わせてきたが、バラエティ色の強いキャラが
中心に座ったグループなど、僕は覚えがない。
これがファン投票によって選ばれたところに、更なる驚きがある。
つまるところ、今のAKBに突出したカリスマは存在していないのが
今回の結果の大きな要因になったのは、想像に難くない。
大島優子さんにしても、特にカリスマ性を感じることはないもの。
つまり個性としては、何十人いようと横並び状態。
そこでキャラの目立っていた指原さんが、ファンの目に付いたんだろうな。
ということは、AKBファンの中にも、無党派層がいるってことだね。
そうでなければ、こういう結果は出てこない。
しかし思い切った選択をしたもんだ。
同時に前田敦子さんという人の、カリスマ性の高さを
本人不在の中で見せつけたような結果だった。
そういえば、前田さんがセンターだった当時も
世間には彼女の人気に首を傾げる人は多かった。
確かに特別容姿端麗でもなく、キャラが建っている訳でもない。
加えてメディア露出は他のメンバーよりも少なかった。
ほぼAKBの冠番組と、歌番組以外には出ていなかったはず。
それがアンチの反感を呼んでいたのも事実。
一見どこにでも居そうな平凡な彼女が、どうしてカリスマだったのか?
それは親しみやすさと、希少性と、意外性だと思う。
親しみやすさは一目瞭然なので、特に分析はしない。
希少性というのは、先に書いた露出の少なさによる。
意外性というのが、多分最も理由になっていると思われる。
普段は平凡な彼女が、時にドキッとするくらい魅力的な一瞬がある。
これは文字や言葉で説明するのが、かなり難しい。
本当に一瞬の出来事だからだ。
ちょっとした仕草や表情、角度などのほぼ偶然の産物だ。
しかし男は、その一瞬の輝きに弱い。
特に突出した美人でもないのに人気の高い女性というのは
大抵こういう一瞬の輝きを生まれつき持っている。
加えて重要なのは、守ってあげたいと思わせる弱さだ。
男なんてのは、どこかにヒーロー願望を抱えて生きているので
守るべき対象を見つけると、大いに刺激されてしまう。
前田敦子という女性には、それがあった。
ただしそれは周囲に比較対象となるべきメンバーがいたからで
卒業して個人になってしまうと、弱さの部分は見えなくなる。
彼女にとっては、前田敦子という個人になったことで
一つ武器を失ってしまったのかもしれない。
何にしろ、今回の総選挙の結果は
AKB48というグループの現状を如実に表しており
一見かなり意外な結果だったように思えるが
起こるべくして起こった変化だったような気がする。
加えて、もう一人のカリスマだった、篠田麻里子さんも卒業するという。
つまりAKBに、カリスマ的な求心力を持った存在が
居なくなってしまうということを意味しており
合わせて秋元康はかなりの危機感を持っているはず。
この世に栄え続けた帝国はない。
さて、今後の展開はどうなるのだろうか?
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