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論文の不正に端を発したSTAP細胞を巡る問題は
とうとう関係者の自殺という最悪の結果を招いてしまった。
多分最もその可能性がある小保方さんの図太さを見るに
この問題で自殺者が出るとは、正直思っていなかったな。
しかもそれが笹井副センター長というのは、意外だったね。
研究者なんてのは失敗を積み重ねていくのが仕事だから
多少のプレッシャーではびくともしない神経を持ってるはずで
今回の自殺は多分に責任感から出たものと推察される。
勤勉・実直で真面目な人でなければ何十年も研究など出来るわけが無く
自分の研究に対する大きな自信と責任感は、常人の比ではない。
笹井さんはSTAP細胞の直接の研究者ではなかったけど
小保方さんの研究の後ろ盾だったのは事実。
笹井さんのバックアップがあったからこそ
小保方さんは理研という高度な研究機関で、好きに研究が出来た。
何しろ笹井さんは理研のみならず、日本の再生医療研究の第一人者で
これからの理研を率いていくべき重要人物だったのだから。
行く行くは理研のトップになるだろう笹井さんの後ろ盾なら
理研に於いてこれ以上の免罪符は無いと言っていい。
笹井さんの失敗は、不正な論文の共著者に名を連ねたことだけど
それ以上に小保方晴子という女性を信用してしまったことだろうな。
これはSTAP細胞があるとか無いとかの話しではなく
早稲田大学に於ける博士論文のいい加減さに加えて
STAP論文の不正に繋がる流れを見るだけでも
この女性の人間性を疑って然るべきだったね。
同時に研究者としての力量にも疑問を持つべきだった。
どうしてこの女性があの論文で博士号を取得でき
理研のような高度な研究機関に採用され
ネイチャーに論文を掲載出来たのかが不思議でならない。
一連の流れを見ると、幸運の鍵は早稲田大学での博士号認定にある。
これによってハーバードへの留学も果たせたのだろうし
その経歴を認められて理研にも採用されたのだろう。
しかもこの時点では”夢の細胞”理論を理研に持ち込んだのだ。
それは国による、より高度な研究機関認定を目論んでいた理研にとって
タイミングもドンビシャだったのが、更に追い風になった。
更に脚光を浴びる山中教授率いるiPS細胞研究にも一泡吹かせられるという
まさに一石何鳥もの黄金だった訳だね。
だからこそ小保方さんは、あの若さでユニットリーダーになり
好きに研究をすることが出来たんだな。
まあビジュアル的にも世間に押し出しやすかったのもあるだろうし
何もかもが理研の利害と思惑に見事に嵌ったんだね。
言っておくけど、STAP細胞が無いと現時点で言う気はない。
もちろん未だ再現実験に成功したというアナウンスは聞こえてこないから
200回以上成功してるはずじゃ・・・という疑問はある。
それでも今は検証の結果を待つのが道理。
僕だって本当にあるなら、素晴らしいことだと期待している。
ただこの研究自体にネガティヴなイメージが付いたのは事実で
犠牲者が出たとなれば尚更のこと。
この先どうなっていくのか、とても気掛かりではある。
こうなると再現実験に成功したとしても
それで全てがチャラになるということは無くなった。
世間だって諸手を挙げて喜ぶ気にはならないだろうし。
それほど笹井さんの自殺は重い意味を持つ。
一つ注目しているのは、小保方さんの動向で
笹井さんの遺書にあったように、更に再現検証に注力するのか
もしくは精神的なショックを理由に検証を離脱するのか
それによって自ずと真実が知れるような気はしている。
何にしろ日本が大きな存在を失ってしまったのは事実で
これで再生医療研究が停滞しなければいいがと、危惧している。
笹井さんがこういう選択をしてしまったのは残念だけど
今はただ、ご冥福をお祈りしたい。