流れのままに。

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宮崎駿、引退。

2013-09-07 14:56:34 | Weblog


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そうですか、とうとう引退ですか。

過去にもそういう話しはあったけど、今度は本気らしい。

確かにこの人は手描きに拘る人だから、しんどいだろうな。

それがあの素晴らしい画を生み出してるんだけど。


僕は一度観た映画をまた観るということは、あまりしないんだけど

宮崎作品だけは何度観ても不思議と飽きないんだよね。

ストーリーも台詞まで覚えてるのに、まったく飽きない。

どこに原因があるんだろうと考えてみた。


至った結論は、やっぱり画が素晴らしいんだな。

素晴らしい絵画って何度観ても飽きないけど

本質的にはそれと同じ事だね。

そういう意味では、やっぱり芸術なんだろうな。


手描きじゃないと画が生きてこないというポリシーは

あの作品が如実に表している。

最近はデジタル全盛で、アニメーターも肉体的に楽になったけど

やっぱりベクトルが楽な方へ流れると、それなりの作品が生まれる。


ダメだと言ってるんじゃなくて、ある線を超越したものを生むのは

やっぱり努力し、苦労したものじゃないと成し遂げられない。

似たようなモノは作れるけど、それ以上には成らない。

つまり今後宮崎作品を越えるモノは、生まれないだろうな。


何が違うと言えば”味”が違う。

それはテクニックでどうにかなるものじゃないから、難しい。

急に手描きにしてみたところで、やっぱりどうにもならない。

だから宮崎駿って偉大なんだね。


なんか記者会見観てて、ふと思ったことがあるんだけど

宮崎駿って江戸時代の大泥棒に似てるなって。

もちろん悪人ていう意味ではなくて、時代劇好きなら分るだろうけど

昔の大泥棒って、実際盗みに入るまでに、何年も準備するんだよね。


そんなところが、何となく似てるななんて思ってしまった。

引退理由も「この先準備を入れたら5年じゃ済まない」と

年齢的な限界を理由にされてたけど、そこも似ている。

昔の大泥棒も、まさに引退理由は同じだったから。


泥棒に例えられるなんて、宮崎さんは怒るかも知れないけど。

ただ昔の大泥棒って、お金その物よりは盗みの過程に

より重要性を見出してた部分もあるから

やっぱり気質として似たところはあると思うね。


名を残すほどの偉業を成す人って、善悪にかかわらず

やっぱりある種の芸術性を重んじるところはあるし

苦労や手間を厭わないだけの忍耐力もある。

行なうことに違いはあっても、似てくるのは必然なんだな。


そういえば宮崎駿って続編を一切作らなかったけど

やっぱり続編を作る難しさを嫌ったんだろうね。

前作で基準となるハードルがそもそも高くなってるんだから

それ以上でなければ世間は納得しないしね。


僕は『紅の豚』と『魔女の宅急便』の続編を観てみたかったけど。

スピンオフでラピュタに出てきた海賊団メインの物語も面白そうだね。

サブキャラとしては最も愛すべき存在だと思う。

ヒロインは個人的に『クラリス』だけど。


ジブリは高畑監督も次の『竹取物語』が最後だと言われてるけど

そうなるとやっぱり今後が気になってくるよね。

実のところ僕は宮崎作品以外に、あまり魅力を感じたことがない。

それはあまりに宮崎作品の魅力が大きいから。


確かに『ゲド戦記』とか『猫の恩返し』とかそこそこ面白かったけど

やっぱりそこそこ止まりなんだよね。

二度目を観ようとは思わない。

そこをどうにかしないと、ジブリの今後は開けてこないね。


やっぱりあのスタジオはファンタジーが売りだと思うけど

じゃあ宮崎駿を超えられるのか?といえば、かなり難しい。

結局今まで最大の売りだったものが、最大の壁になるということ。

これはそのうち倒産の危機なんてことにも成りかねない。


しばらくは宮崎作品の遺産でやっていけるだろうけどね。

しかし二大看板がほぼ同時期にいなくなってしまうって

相当大変なことだよね。

新たな才能が育ってるとは言い難いし。


例えばディズニーなんかは少々事情が違う。

あそこにはミッキーマウスという絶対的なキャラクターがいて

アニメの題材になるのは、世界中が愛した童話や物語だったりする。

つまりヒットする要因がそもそも多い。


だからウォルト・ディズニーがいなくなっても、やっていけた。

そういうコンセプトを後進のために遺したんだな。

つまりディズニーは多分に経営者だったということだね。

そこがあくまでクリエイターだった宮崎駿とは決定的に違う。


今回の記者会見でも今後のジブリについて訊かれてたけど

「それは若い人たち次第」みたいなことを言ってたでしょ?

確かに今後支えていくのは若い世代なんだから、そうなんだけど

聞きようによっては、後は知りませんと言ってるようにも聞こえた。


もちろんそんな事は無いだろうけど、ある意味突き放してる部分もある。

君たちが成長しなければ、会社は無くなってしまうよと言ってる。

そこには成長して欲しいという期待も込めてるんだろうけど

あまり経営のことを考えてるとは思えない。


まあ鈴木敏夫という優秀なプロデューサーがいたから

良くも悪くもクリエーターに専念してしまったんだけどね。

経営のことは考えなくて良いという空気を作ってしまった。

今まではそれがジブリ発展の最大要因だったのも確か。


もちろん後進を育てようとして上手くいかなかったのも事実。

そこは才能の問題だから、難しい部分もある。

宮崎駿だって、ただ脳天気にアニメーターしてた訳でもない。

新しい才能を発掘しようと苦心してたのは確か。


まあ巨星が退く時って、往々にして出現する問題ではある。

ファッションの世界では珍しくもない。

実のところジブリの今後はかなり大変だと思うな。

この際トトロランドでも作ってみるか?
















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