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燃費偽装?

2016-05-04 16:02:04 | Weblog
三菱自動車の燃費偽装はまだまだ波紋を広げているね。
マスコミは当初の加熱振りが収まりつつあって
報道量も徐々に収まりつつあるようだけど
当事者達にとってはこれからが大変!

三菱自動車は企業イメージの失墜と共に収益が打撃を受ける。
当然工場の生産は落ちるから、余剰人員が出てくる。
今は自宅待機で対応してるようだけど、早期の回復は望み薄で
結局リストラってことになるな。

まあ工場の従業員はほとんど派遣だろうから
首を切るにもそう苦労はしないだろうけど、社員だって火の粉は被る。
労組がどこまで守りきるかだけど、さほど強硬には出られない。
会社が無くなってしまったら、元も子も無いからね。

もう既に経済アナリスト達から、外資に身売りなんて話も出てる。
何せ三菱グループ全体に支援するだけの余力が今は無いし
度重なる不祥事で、支援する意義にも疑問を持ち始めている
今は支援することの損得を冷静に見極めようとしてる感じかな。

外資が欲しているのは技術であって労働力ではないから
もし身売りとなれば、大幅なリストラも避けられないところ。
まあ結局のところ三菱グループが手を差しのべると思うけど
それにしたって現状維持で済む訳がないよね。

ところで大きなセールスツールとなっている燃費だけど
世間はあれをどれくらい信じてるんだろうね?
僕みたいに車が好きな人間はあの数字をハナから信じてない。
疑ってるんじゃなくて、真実じゃないと知っている。

誤解の無いように言っておくけど、嘘だと言ってるのではなくて
オーナーがどんなに頑張っても、あの燃費では走れないってことね。
つまり国交省がメーカーに課している測定方法と実燃費には
かなりの開きがあるということだな。

だから日本国内のカタログデータは比較の参考にはなるけど
あの数字で走れることはまず無いと思って間違いない。
目安としてはカタログデータの6~7割が実燃費だと思えばいい。
つまり30㎞/lなら大体20㎞/l位が実燃費だね。

だからそもそもの数字が消費者を欺いてるとも言えるんだけど
それはメーカーの責任ではなくて国交省の責任で
メーカーがあの数字を堂々と謳うことに罪はない。
国交省の指導通りに測定し数字を出したに過ぎないからね。

測定方法が実燃費に近いものを要求しているアメリカ向けには
きちんとそれに添った測定方法で数字を出している。
向こうはすぐに訴訟問題になることもあるから
むしろメーカーとしてはその方が有り難いんだね。

つまり日本でもその測定方法を採用すればいいんだけど
多分国交省には何か思惑があるんだろうな。
自動車産業の活性化に利用してるのか
購買意欲を煽る為の手段としてるのか・・・・

まあ全体的に数字が大げさなんだから
そんなに三菱だけ取り立てて騒がなくても、と思うけど
問題は監督省庁を欺いた事にある。
要するにお上に嘘をついたって事だね。

世間的には消費者を欺いたということに焦点が当たってるけど
先にも言ったように、少しでも車に興味があれば
燃費のカタログデータが盛られてるのは周知の事実で
今更そんなことで目くじら立てるのは無知な主婦ドライバーくらい。

それよりもお上を欺いたことの方が、ずっと罪は重い。
更には車両を提供し協力関係にあった日産をも欺いた事で
日産のブランドイメージをも傷つけた事の意味は大きいね。
日本の自動車産業界から総すかんを食う危険性は高い。

少なくとも今後暫くはどこも提携も支援もしないだろうな。
日本の自動車産業界の信用に泥を塗ったのも同然だし。
折角フォルクスワーゲンがヘマをしてくれて
ドイツ自動車産業に対して優位に立ってたのにねぇ。

ただね悪いことばかりかと言えばそうでもなくて
もしかするとこれがきっかけで燃費の測定方法が改善されるかも?
勿論実燃費に添った形でね。
そうなれば消費者にとっては喜ばしい事だね。

ただしそれは国交省が非を認めた事に等しいから
直ちにって訳にはいかないかも知れないけど。
自動車産業界からの強い要請って形にして
国交省のプライドに決着を付けるかな。

それと今回のことはトヨタの優位性を更に確実にしたかもね。
消費者の信頼を更に増したのは間違いない。
やっぱりトヨタが一番信頼できると思った人は多いはず。
世界的にもね。