流れのままに。

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幻想と本質。

2014-09-12 13:05:33 | Weblog
最近目の不自由な方に対する理不尽な行為が、立て続けにニュースになった。
一つは盲導犬に対する傷害行為。
もう一つは直接的な暴力行為だ。
まったくもって許しがたく、強い憤りを感じる。

目が見えない状態でいきなりの暴力は、どれ程の恐怖か計り知れない。
だけど健常者でも、想像する事はできるはずで
それを承知で行為に及んでるとするならば
許しがたい卑怯者だよね。

女性を蹴った人物は、終始無言で行為に及んでおり
察するに、それがいけない行為だというのは
充分に認識した上で行為に及んでいる。
まあ殺人に等しい程の悪意と言っても過言じゃないね。

こういう事件が起こると、必ず言われるのが
日本人のモラルの低下だよね。
以前に比べて思いやりが希薄になっているとか
日本人の本質が変化してしまったとかね。

だけど本当にそうだろうか?
昔の日本人は、そんなにも優しく思いやりがあったのか。
現代の日本人とそれほどに違っていたのか。
僕は本質的に変化してるとは思えないんだな。

むしろ身障者に対する風当たりは、昔の方が確実に強かったし
理解度も全然低かったよね。
インフラを含めて、社会的な理解は今の方が確実に高い。
だから昔に比べて日本人が冷たいというのは違和感がある。

僕は本質的な部分は何も変化していないように思う。
要するにこういうことがニュースになるようになって
社会的にも非難を浴びやすくなったということだろうな。
昔から行為はあったはずだし。

そもそも日本人はそんなに優しい民族なんだろうか?
外国から持ち上げられていい気分になってるけど
相変わらずいじめは無くならないし
ちょっとした噂で陰口を叩く。

日本人は他人を攻撃することを好むとさえ思える部分もある。
最近は様々なシチュエーションでモンスターが話題になるけど
あれは日本人の本質が変化した結果ではなくて
むしろ表面化してるだけなんじゃないだろうか。

そういう醜い部分を隠さなくなったと言えばいいかな。
対外的に良い顔していい気分になってるけど
それも日本人の嫌らしい部分だと言えないだろうか。
言われる程優しくないし、陰湿な部分もあるよね。

つまり本質を正しく理解した上じゃないと
これから先も日本人にはそぐわない異質な行為として
ただ行為者を非難して終わりということに成りかねない。
それでは何の解決にもならないよね。

社会はそんなに優しくないという前提に立って
じゃあ弱者を守るためにどうするべきかを考えないと
これから先も事態の本質は変わらないな。
勿論僕も含めてね。

加えて今回の事件は、傍観者の無情さも露にしている。
混雑する駅構内での犯行なのだから、目撃者は多数いただろうし
犯人を取り押さえる事もできたはず。
多分今も目撃者なのに知らんぷりしてる人はいるはず。

まあそれが社会の本質でもあるし
関わるのが面倒だという心理も理解できるけどね。
まして下手に取り押さえようとして、相手が刃物を持っていたら
命を危うくする危険も確かにあるし。

正しい行為を行うのはかくも面倒だと言うことかな。
こればかりは難しい問題だね。


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