今月号の鉄道模型趣味の表紙がHNモジュールの「吊り橋と温泉」でしたが、買われましたでしょうか。
HNモジュールはHOゲージのモジュールで、接続規格が決まっていて、それに合わせて作ると、いろいろな方が作ったモジュールを繋いで大きなレイアウトになると言うものです。
基本的にはこう言うもので、足があるのが特徴です。
2006年の大阪でのJAMで初めて人前に展示したのでした。
この時にはバスが走るようにしたこともあり、大人気でした。
モジュールの規格で線路の高さが床から940mmです。 ですから上の図のように、谷があるモジュールも作れると提案しました。
そしてすぐに作られたのが、鉄橋のある風景で、これも線路から下にスペースがあるのでできた景色でした。
そして、谷があるモジュールが出現です。下の線路はダミーで上が本線。 かなり深い谷が表現されています。
スイス山岳のループを表現されています。
大阪の合同運転会で見かけたとても良くできたモジュールですが、普通はこうやって台の上に置くので、谷は作れません。
HNモジュールは足付きの規格ですので深い谷ができるのです。
そして2009年には規格で描いた絵のようなモジュールが作られてきたのです。 まだ制作途中の貴重な写真です。 熊本県の白川橋梁です。
規格を考えた私も本当に作る人がいるとは思っていなかったのびっくり。
この後、この方は天の川鉄橋とか惣郷川鉄橋とか、谷や海を通る鉄橋を次々と作っておられます。
こういう紅葉のある谷も出現。 叡電の二ノ瀬付近ですね。
そして、今回TMSに掲載された吊り橋があるモジュール。
さらに、HNモジュール東京の方ですが、なんと床まである谷、グランドキャニオンを作られた。 列車が上を通るのが怖いぐらいです。 モジュールの形状から強度保持のために、鉄橋の中に隠して鉄のパイプが通っているそうです。
TMSに掲載された画像で、これが模型とは思えない雄大な情景です。 HNモジュールだからこそできた模型です。
ということで、HNモジュールの凄さがお分かりいただけたでしょうか?
とはいえ、こんなシンプルなモジュールも可能で、ここに草など植えてゆけば立派な情景ができます。
モジュールを作る方はたくさんおられますが、雑誌などに掲載された後、どうされているでしょうか? 他に繋ぐモジュールもなく、人に見てもらえる機会もなく、家に飾っても飽きてしまうし、模型店の棚に飾ってるだけとか、そのモジュールは寂しい余生を送っていませんか?
HNモジュールは運転会で他のモジュールと繋いで、その上で列車を走らせるのです。 たくさんの人にも見てもらえるし、見た人に感動を与えられる生きているモジュールです。
いつも言うように、HNモジュールのクラブが全国のあちこちにできることを願っています。 2人集まればクラブの卵ができます。 3人4人と増えれば、一人数台のモジュールを作るので立派なものになります。
さいごに、谷のモジュールを作った時にはモジュール接続のネジに手が届かなくなります。 台枠を作る時から、ネジを締められるように手が入る構造に、設計をお願いします。
このモジュール同士、線路の8cm下に接続ネジがあるのだけれど、どうやってネジを締めたのだろうか? 上手に手を入れる場所が作ってあるんですね。