天津ドーナツ

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野望と志

2010-07-12 05:31:51 | 顧問・アドバイザーから
野望と志は違うと、ある人に教えられました。



私がドーナツを始めたのは、「天津市で日本語を学ぶ学生に、今よりももっといい環境を提供したい」「天津で日本語を勉強していることが楽しく、自分に誇りを持てるような4年間を過ごしてほしい」という気持ちからでした。

それが、いつの間にか、たくさんのメンバーを集め、コンテストを成功させることに目標が変わっていってしまいました。

つまり、最初は「学生のため」という志で始めたものが、「ドーナツという事業の成功のため」という野望に変わってしまったように感じています。



冒頭の言葉を私に教えてくれた人は、次のようにも言っています。

「本当に大きな志は、肉体が滅んだ後に結実する」と。



ドーナツを始めようとしたとき、私は、15年から20年ぐらいかかるだろうと思っていました。それは、ドーナツを1年生のときから経験した学生が、社会や日本語教育で一定以上の立場になった時期が、天津市の日本語教育が本当に変わるときだと思ったからです。

あと14年すれば、今年の1年生も32歳になります。19年経てば、今年の1年生が37歳になります。このときには、今、私が取り組んでいることはもう当たり前になり、誰が始めたのかも忘れられているはずです。

それを思うとちょっと寂しいのですが、そのときこそ、天津という街で日本語を勉強している学生たちが本当に成長する環境が整っているでしょうし、天津にある日本企業や日本人が本来の意味で地域に溶け込んでいる状態が実現できているかもしれません。

少なくとも、天津市内の各大学が連絡をとりあい、時には切磋琢磨し、「天津で日本語、日本文化を勉強しよう」「天津の日本語教育は楽しそうだ」という評判を得られるようになっているでしょう。



このような志で始めたドーナツですから、目の前の浮き沈みに左右されることなく、私がいなくなった後に何かが残るような仕事をしていきたいと思います。

(でも、できれば生きているうちに一部分だけでも完成させたいな、という気持ちもあって、あせることが多いです)