私はそこそこ真面目な人間らしくて、遊びとかもルール通りに行うことで楽しんでいました。
一方で、娘はルールなんかどこ吹く風。根っからの自由人です。もちろん学校やお友達とはルールを守るのですが、家ではできる限り自由を好むさすらいの子どもです。
子どもは大なり小なりその独特の世界観があると思います。「へえー、そういう楽しみ方もあるのね」と思うこともあれば「え?」とか「はああ、お付き合いするの面倒だな」というものも含めていろんな世界観を見せてくれる、それは誰しもにあって、娘以外にもいろんな子どもたちの世界が楽しいなとは思ってきました。
その中でも自分に取り入れたものをひとつ。
娘と間違い探しをするのが最近のブームなのですが、ふたりでやっていると間違いを探す競争をしてみたり、ふたりでぐったりしてみたり、通常の遊び方で楽しみます。
ところが、私が用事で席を外したり、私だけ離脱した時、娘はちっとも間違いを探していないことが往々にしてありました。
なんでやらないの?と聞くまでもなく、楽しそうに
「この猫ちゃんのお尻かわいいー!」
「ママ、このドレス素敵なの」
などと、話しかけてきます。とにかく絵そのものを楽しんでいるのです。
まちがいさがしなのに、自由だなあと思って、「さ、やろうよ」と誘うのですが、名残惜しそうに絵を見るのです。
なんでルール通りに楽しまないのかな、と思わないこともないのですが、何かとにかく幸せそうです。
うーん、おもしろいなあ、私が間違っているのかな。
そんなこんなのある日。まちがいさがしレベルがアップした母娘は、本屋さんに繰り出しました。新しいまちがいさがしを求めて。今まではコンビニとかスーパーとかの小さな雑誌コーナーに置いてあるものを買っていたので、特に選んではいませんでした。買ってーとおねだりされて買ったのが最初なのですけれども。
「好きなの選んでごらん?」
と言って数冊目の前に出してあげました。すると、やっぱり中の絵をちらちらと見て
「この絵がかわいいから、この本にする」
と、基準が明確です。
娘の真似をして、私も好きな絵のまちがいさがしを買い求めてみようかなと思いまして、選んでみました。娘のものとは絵の好みが違って、私も自分が思うかわいらしい絵の間違い探しを買いました。
二宮金次郎ばりに、自分の選んだまちがいさがしを読みながらレジに向かうほど気に入ったらしい娘。中で警備していた店員さんを通路の向こうでお待たせしたりしてしまいました。すみませんと言うと、そんなに気に入った本が見つかってよかったですねとニコニコ笑って対応していただきました。ありがとうね、と声をかけてもらったりして楽しい買い物になりました。一応注意はしてるんですけど、ほんと、すみません。
帰宅して、ふたりで早速取り組みますが、若干ムキになって疲れる私。
んー、ここは娘の真似をしてみましょうと、1から解き始めるのではなくて、好きな絵から取り組みを始めました。
順番めっちゃくちゃ。
でもこの自由さ加減が楽しい!
1から順番にやるのもいいんですけどね。絵のかわいらしいところをふたりで言い合いながら取り組む間違い探しはまた格別に楽しかったです。
遊び方まで、「べき思考」が私を席巻していて疲れるという始末。
常識とべき思考の区別はまた難しいところですけれども、自由とわがままとか、履き違えてはいけないし。
でも良い塩梅でお付き合いできたらいいなと思います。
楽しみ方もまた、子どもに教わりながらステイホームを満喫中です。