工房 十一椿(toi tsubaki)

久留米絣や 大島紬など 着物を使って洋服やバッグなどの製作・販売を行っています。

亀甲柄の絣でコート

2017年12月17日 | 久留米絣~~コート・ジャケット

男物の亀甲柄絣をお預かりしました。

お客様に最初にお会いして 一年。

最初のご依頼目的は、この”絣”でのお仕立てだったそうです。

 

・・・が、季節的に春物・夏物・・っと薄手の生地でのお仕立てが

先にすすみ・・やっと この絣のお仕立てにたどり着きました。

 

 

 

 

形は シンプル。

飽きのこないデザインです。

 

袖口は、 スリットが入って折り返しになってます。

 

折り返すと・・

 

 

 

 

こんな感じ。

華やかな花柄が・・。

 

サイドには・・

 

 

ポケット。

その内側も・・

 

 

花柄。

 

衿は・・シンプルにショールカラー。

 

 

 

・・ですが ちょっと衿こしをつけて

 

 

ふんわりした感じに仕上げてます。

 

 

後ろ見頃は・・

 

 

こんな感じ。

 

・・っで 内側は・・

 

 

 

背裏がついてます。

この背裏にも 袖口と同生地がついてます。

 

 

じつは・・この花柄の生地・・

お客様の若かりし頃(40数年前)に着ていたワンピースとのこと。

7号?くらいのほっそりとしたワンピースでした。

お客様曰く

「この生地が好きで どうしても どこかに使ってほしいの!」

と。

 

ですが 年齢的に(80歳)表に使うには ちょっと憚られる?!とのことで

「じゃぁ 裏使いにしましょ!」

っとご提案して 背裏と袖口、ポケット口に使用しました。

 

お客様も 「派手じゃないかな?!」っと出来上がるまでは

しきりに気にされてましたが

絣も花柄の生地も 好きでずっと捨てられなかったものだけに

二つが組み合わさると喜びも2倍!?

 

さっそく 

夕方のお買い物に着ていこうっと笑顔で袖を通されていました。

 

少し残った生地を またどこかに入れて作ってほしいっとのこと。

 

ここまで 愛されれば 生地も本望でしょうね

すぐに捨てられてしまう生地・洋服が多い中

幸せな生地だなぁ~とつくづく思いました。

 

年末が近づき 

私も生地の整理をはじめなきゃっと思いながら

私自身 これだけ(お客様のように)生地に愛着があるのか?!と

考えさせられます・・

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