知人に私と同じ脳出血を罹患した人がいる。彼は、そのことをきっかけに仲間と一緒に、“リハビリスポーツ”を行なう「輝水会」という非営利型の一般社団法人を作っている。その法人の詳しい説明は、ホームページにあるので、人間の役割などについて書いてみたい。
当たり前であるが、人間は同じ環境に置かれなければ、その人の本当の気持ちは分からないのである。ある知人は自分も人口臓器(オストメイト)になって、その人の苦労がはじめて分かったと言っていた。東京オリンピックの出場を決めた水泳の池江璃花子選手も、ガンになってはじめてガン患者の気持ちが分かったと言っていた。私は脳出血を経験して障害者になったので、障害者の気持ちが分かるようになった。
知人に50歳の時に、視覚を失った人がいる。彼に対しては、難聴者がとても気を配って接している。きっと、同じような苦労を知っているからであろう。また、私は倒れた時に“三途の川”を見た。ハビリ施設の看護士さんは、三途の川を見た患者に対しては、対岸に行かないように言うそうである。なぜなら、川の対岸の天国は、お花が一杯ある所で、一度行くと現世には戻ってくることが出来ないからである。
倒れて分かったことの主なものを挙げると、以下のとおりである。人間の幸せは、お金でなく健康であるということ。 もちろん、お金も必要であるが、多くは必要としないこと。人はみんな支えられて生きているので、感謝することが大切であること。そして、自分の役割を発揮することである。私の役割は、“フードバレーとかちマラソン”を、フルマラソンに格上げすることであると思っている。
新型コロナ禍で日本社会が騒然としているが、自分の役割を粛々と行なっていけば良いのである。不運により若くしてガンにかかることもある。交通事故に遭うこともあるが、人は諦めないことが大切である。
「十勝の活性化を考える会」会員T
注) 輝水会
【理念】
脳損傷や神経難病などにより生活機能に課題がある人に、体力の維持向上とともに、患者から生活者となり、再び輝いた人生を送るための心のきっかけづくりを「水中リハビリテーション」「リハビリテーション・スポーツ」の実施を通じ、自立(自律)と社会参加を促す手伝い(支援)すること
【取組】
回復期リハビリテーション病院を退院後、地域に戻り生活するためには、日常生活動作を再獲得するだけでなく、気持ちの切り替えを行える機会(心のきっかけ)が必要です。たとえ機能障害があっても、きっかけさえあれば、自分が持つ潜在能力を活用して社会参加し、住み慣れた場所で生き生きと暮らすことができます。当法人は、「スポーツ」という手段を用い、心のきっかけづくりの手伝いを行っています。 “障害のある人、高齢者であっても、人は皆、可能性と能力を持った人間である”という観点で、これまでの「受動的に管理されたプログラム」ではなく、自らが能動的に主体性を持ち行う「能動的主体性プログラム」として実施しています。 (出典:Yahoo検索より)