樹木希林著 “一切なりゆき”~樹木希林のことば~の本を読みました。
俳優 樹木希林さんは、皮膚ガンが全身に転移して享年75歳で亡くなりました。そして、ガンが全身に転移してからは、価値観も変わったそうです。この本に樹木希林さんは、次のように書いていました。
『病というものを駄目として、健康であることをいいとするだけなら、こんなつまらない人生はないだろう。私には、いい塩梅(あんばい)にガンというものがあるから、いろんな意味で使っているのよ。
何かを断るときときには「もうガンが大変なの」とさえ言えば、「あっ、そうですね」となるし。まあでも、病気をしてから少し謙虚になりました、私。』
(樹木希林さんの言葉より)
私はこの本を読んで、次のように思いました。樹木希林さんは、死ぬ確率が高くなったことを意識してから、謙虚になったと書いています。私は死人の顔を見ることが、たびたびあります。死に顔は、みんないい顔や美しい顔をしています。なぜなら、死んだことで本来の人間になったからだと思います。すなわち、“我欲”を捨てたからだと思います。
普通の人間にとって生きているあいだは、この我欲を捨てることが出来ません。“知足”の大切さを忘れます。なぜなら、この欲があってこそ“経済”が、あえて言えば“資本主義経済”が成り立っているからだと思うからです。
人間は、“知足”が大事だと思いますが、どのくらいの知足で良いのか、満足すればよいのか私には分かりません。
「十勝の活性化を考える会」会長
注) 知足
1. 《「老子」33章の「足るを知る者は富む」から》みずからの分をわきまえて、それ以上のものを求めないこと。分相応のところで満足すること。
2 .《「知足天」の略》 「兜率天(とそつてん)」に同じ。
(出典: 小学館デジタル大辞泉について)
足らなさすぎるから活性化なのでは。