日本企業の非正規社員の割合が、約4割だという。この割合は、公務員でもほぼ同じである。一方、戦後の高度経済成長を支えたものは、終身雇用制と年功序列制にもあったと言われる。
しかし、平成時代に入って失われた20年とも言われ、日本経済は停滞した。同時に、終身雇用制や年功序列制もなくなった。
そして、非正規の月例給与は、正規員と比べて10万円以上も低い、約21万円と格差が拡大した。(令和元年6月30日付け北海道新聞「13面」風、厚生労働省調べ)
欧米の先進国では「同一労働同一賃金」と言われ、日本の雇用形態とは異なる。ただ最近の日本の若者は、三年も経つと転職するケースが多く、企業にとってはマイナス要素となる。当然、転職者は次の会社でもらう給与が下がることが多くなる。
ところで、「愛社精神」という言葉がある。私は中小企業経営に関わる仕事をしていたので思うのであるが、この愛社精神が非正規社員には育たないことは言うまでもない。戦後の日本が、高度経済成長を遂げたのは、この愛社精神があったからであろう。
最近、「うつ病」、「ひきこもり」、「殺人」と非正規社員が関係しているとは思わないが、その事件の多発さが気がかりでもある。
私が関わった中小企業は、正規社員や非正規社員に限らず、「ベクトル」が同じ方向に向かっている会社が、利益を上げる良い会社であったように思う。
十勝の活性化を考える時、行政機関もこのベクトルが同じ方向に向かって取り組んでもらいたいと思っている。なぜなら、それが十勝を救うことになると思うからである。
「十勝の活性化を考える会」会長
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