同じ機能回復型介護事業所で知り合った全盲者がいる。彼は年齢71歳であるが、50歳の時に糖尿病で失明し、それ以来、真っ暗闇の世界を生き抜いてきた。
まわりから信頼される人気者で、色々な会長職を引き受け、且つ、1のことを言えば10のことを理解してくれる聡明な方で知識も豊富である。趣味は読書ということだが、全盲者なので点字図書館から、朗読の本を借りてくるそうだ。
「メラビアンの法則」によると、視力を失った人のマイナス度は55%、聴力38%、言語7%といわれているので、彼のハンディは55%になる。
彼を見ていて、「何故、あんなに明るいのか」といつも思うが、彼にも夢や希望を失った時が、きっとあったはずだ。何時、どのような方法でそれを乗り越えたのかを聞いてみたい。
なお、ヘレン・ケレ―は、見えない、聞こえない、話すことが出来ないの三重苦であったので、彼よりももっと大変だったと思う。
また、私の知り合いで「我欲」を捨てた者がいるが、我欲を捨てたことにより見えてくるものがあるらしい。
2019年2月3日、日本ホスピス全国大会が帯広市で開かれ、作家 柳田邦男氏の「大人が絵本に涙するとき」(~ケアする人、ケアされる人のために~)と題する講演を聞いてきた。同氏は、子供に見えても、大人の目には見えていないものがあると語っていた。
また、同氏は、精神を病んだ次男を自殺で失っているが、昔、共和制ローマ期の政治家 ユリウス・カエサルは、「人は見ようとするものしか見ない」と言ったそうだが、まさにそのとおりだと思う。
「十勝の活性化を考える会」会長
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