ときぶーの時間

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畜主のじっちゃん。

2012-11-10 08:50:57 | 日記
NO-265
僕は富岡町の松村代表の所で畜主の半谷のじっちゃんと会って「来た時には必ず顔を出せよ」と言われていたので、大玉村の半谷のじっちゃんを訪ねた。


大玉村の仮設住宅。これからの冬は雪も積もるしとても寒い場所です。浜通りの温暖な気候と全然ちがいます。

半谷のじっちゃんは仮設住宅の狭い玄関先で柿をむいていた。すぐに僕が来るとは思っていなかったようで突然の訪問にびっくりしていた。

僕はすかさずじっちゃんに聞いた。それどこの柿?返って来たのは「おらいのうちの柿だ~」に「えっ!」と固まった僕だったが笑ってしまった。


大玉村の仮設住宅のじっちゃんの部屋で。

富岡の家の柿を採って来て干し柿を作るために皮をむいていたのだが、その干し柿を出されたら食べなくちゃいけないよなぁ~と僕は顔を引きつらせながら、その柿をじっと見た。(泣)

干し柿は嫌いじゃないのでじっちゃんに出されたら食べるしかないよなぁ~・・・多分僕は食べると思う。セシウム入りの干し柿を(笑)


松村代表の柵で焼印を押されてしまったけど、元気に餌を食べて幸せに暮らしているじっちゃんの牛たち。

じっちゃんとの話は盛り上がった。もちろん原発事故の事だ。「チェルノブイリ事故の時のソ連は牛をきれいな場所まで避難させたのに、日本は殺してしまえとは何事だ!」とか「国も東電も責任の取り方が間違っている」とか「今の政権ではだめだ!」とか出るは出る思いっきり苦言の山になった。

じっちゃんだけではない。奥さんも今の恨み辛みを爆発させたから本当に不満の塊になって出てきた。僕は同じ避難民だからその心情が良く分かる。

でも、じっちゃんが自分の牛とポニーのヤマの事を話す時は、本当に優しい顔をして語った。「牛は俺の事ちゃんと覚えていて名前を呼んだら俺んとこにやって来たぞ~」とか「ヤマは原町のポニー牧場から5万円で輸送費に1万円掛かったから6万円で買って来た」とか話は尽きなかった。


じっちゃんに6万円で買われてやってきたポニーのヤマ。今は松村代表の第一の柵で牛たちと仲良く暮らしています。ヤマは誰が見ても可愛いと思う。いい顔してるしおとなしいです。

僕は同じ大玉村の親友の所に泊まったかみさんを迎えに行き、じっちゃんが富岡の家に帰り暮らせる日はいつになるだろうか?と思いながら高速を走りながら考えた。考えても答えは見つからないのに・・・













コメント (1)
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