走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

心理と平等がコツ

2008年09月03日 23時25分57秒 | その他
 100円玉の重さと価値

 今日、突然、親しい友人から電話がかかってきて、「夜時間が空かないか?」という内容でした。
「何?」と問い直すと、「前に話していた社長が来たから、ぜひ会っておけ。」ということでした。
 他からも凄い社長がいるということを聴いていました。

 何とか時間の都合をつけ、お会いしたのが、「チャリロック駐輪システム」を開発されたトーマス株式会社(http://www.tomas-jp.com/)の小野原龍弘代表取締役でした。
 第一印象は、雷のような衝撃を受けたというのが正直な気持ちです。
 豪放磊落(ごうほうらいらく)という形容があるなら、この小野原さんのことを言うんだろうなと思ってしまいました。

 そして、冒頭、小野原さんの方から、「まず、私がやってきたことを話させてください。」と言われ、私もメモろうと思いノートを取り出すと、「ちょうどよかった、書きながら話させてください。」と言われ面食らってしまいました。

 小野原さんは、わかりやすく、私のような者にまで噛み砕くように話してくれました。
 まず、小野原さんの経歴から始まりました。
 最初にしたことが「センサー屋さん」だそうです。
 そして、次に「機械屋さん」になって、商社に転職、40歳直前に独立し、現職になっているとのこと。
何よりも凄いのは、その経歴をすべてつなげて、活かしきったのが今の仕事だということです。

 さらに、今の仕事で行政ができないことと民間ができることに話が及びました。
 例えば駐輪施設にフロアーごとに料金設定を変えるというものです。
 また、顧客の心理を読み、「時間」・「場所」・「距離」によって価格に差をつけるというのです。
 つまり、「平等」なサービスの本質が何であるのかということと、お客様の「心理」が何であるのかを突き詰めるということだと思うのです。
 そしてこのことが、他の人には思いつかない高回転率のビジネスを生んでいます。
本当にどの話も「眼から鱗が落ちる」状態でした。
ついつい前のめりに話を聴いてしまいました。

 そして、その話を聴いていて、社会起業家(ソーシャル-アントレプレナー)と言われる人というのは、きっとこういう人を云うのだろうなと思いました。
決して一人勝ちを考えていない。
特に社会的弱者と言われる人に雇用機会を創出し、なおかつ経営的にも利益を生むといった発想が、両者のwin(ウィン)の関係を構築し、継続的なビジネスにつなげています。
本当に理想的なビジネスモデルを創りあげておられます。

 そして、売上金はすべて100円玉。
 100円玉の重さと価値を心から知りましたという小野原さんの顔が印象的でした。