勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

「THE NEXT DAY」 デビット・ボウイ

2013-03-29 01:49:48 | 音楽
デビット・ボウイ、10年ぶりの新作。
正直、まだやってたんかい、という印象である。

さて、このアルバム、純粋に音楽だけを聴くと、それほどのものでもない。
けっしてツマラナイ内容ではないが、10年間待たされて納得のいくほどの内容ではない。強いて言うならば、かろうじて合格点はクリアしているか、という印象である。
ただ、もう70歳前後になるはずのデビット・ボウイが、このタイミングで、これだけのものを作り上げたという点に、このアルバムの意味がある。
ジャケットにもそういう意味合いを持たせているのか、かつての名盤「ヒーローズ」を下敷きに、スクエアな白地にアルバムタイトルをかぶせたジャケットといい、中をめくると老いたボウイの顔が出てくるという仕掛けといい、老いて肉体と感性で全盛期の自分にチャレンジするという、彼の姿勢が感じられる。
(余談だが、アマゾンで初めてこのジャケットを見たときには、まだ発売前ということで、ちゃんとしたジャケットの写真が入手できなくて、とりあえずのごまかしでこれを使っているのかと思ってしまった。)