「海鷲 ある零戦搭乗員の戦争」という本を読みました。内容は予科練出身の戦闘機乗りの経験談なので、特段目新しい話はなかったのですが、一か所だけすごく気になるところがありました。
それは伊藤正徳氏の著作でレイテ沖海戦に母艦の搭乗員となったほとんどは練習生だったということを、強く否定していることです。伊藤氏というと海軍関係については言論界の大御所的な存在でありまして、その記述は正しいものと思ってしまいがちなのですが、この本の著者は伊藤氏の著述を真っ向から否定しています。
というのもレイテ沖海戦の時にも空母に搭載された航空機の搭乗員は練習生レベルではなく、その当時としては訓練をちゃんと受けたパイロットであったということです。著者はこの海戦には参加していないのですが、空母への着艦訓練もちゃんと受けていたことが記載されています。その同程度の経験を積んだパイロットが配置されているはずとのことです。
どちらが正しいかはさておいても、伊藤氏はジャーナリストで海軍に所属していたわけでもありませんが、全く何の裏付けもなく記述することもないでしょうし、かといってこの本の著者が実際に体験したことも確かなことだと思います。
かように戦記や戦史は記述する人によって、その見方で全く異なるのだということがわかります。一冊の本読んだだけでそれを信じてしまってはいけなのだなと感じさせる本でした。
それは伊藤正徳氏の著作でレイテ沖海戦に母艦の搭乗員となったほとんどは練習生だったということを、強く否定していることです。伊藤氏というと海軍関係については言論界の大御所的な存在でありまして、その記述は正しいものと思ってしまいがちなのですが、この本の著者は伊藤氏の著述を真っ向から否定しています。
というのもレイテ沖海戦の時にも空母に搭載された航空機の搭乗員は練習生レベルではなく、その当時としては訓練をちゃんと受けたパイロットであったということです。著者はこの海戦には参加していないのですが、空母への着艦訓練もちゃんと受けていたことが記載されています。その同程度の経験を積んだパイロットが配置されているはずとのことです。
どちらが正しいかはさておいても、伊藤氏はジャーナリストで海軍に所属していたわけでもありませんが、全く何の裏付けもなく記述することもないでしょうし、かといってこの本の著者が実際に体験したことも確かなことだと思います。
かように戦記や戦史は記述する人によって、その見方で全く異なるのだということがわかります。一冊の本読んだだけでそれを信じてしまってはいけなのだなと感じさせる本でした。