トーネードの無職生活

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トヨタの労使がベアを公表しなかったことについて

2018-03-27 21:08:33 | 日記
 春闘の相場形成に日本でもっとも注目される労使がトヨタです。他産業もトヨタの労使がどのような決着をつけるかを注目しています。ところが今春闘ではなんとトヨタの労使はベアがいくらだったかを公表しないことにしました。自動車産業やトヨタ系列の企業をはじめ他産業の労使もビックリしたのではないでしょうか。

 ネットの記事を読むだけではなぜにそのようなことに至ったのかはよくわかりません。想像するに安倍首相が3%の賃上げをしてくださいなどと発言したことを踏まえて、トヨタの労使として3%以上の賃上げはするけれども、その内訳は公表せずにしようと労使で合意したのでしょう。というのもトヨタのベアの水準が決まるとトヨタの関係会社などはトヨタのベアの水準を超えてベースアップを回答することは考えられません。

 ですからトヨタの関係会社にもトヨタの水準を目標とするのではなく、独自に会社の業績や体力にあわせて賃上げしてくださいということなのかもしれません。それと安倍首相が3%などと言って介入してくる姿勢を労使で批判していることも考えられます。個別の企業の労使の交渉に介入するなということかもしれません。

 私は電機産業の労働組合の役員をしていましたが、産業ごとに交渉や決着のしかたに違いがあります。自動車だと一時金は満額回答というのがありますが、電機産業の交渉では一時金の満額回答ということはありません。必ず要求を下回る回答で決着しています。それどころか一時金は業績連動の制度を導入している労使も多いので、交渉せずとも自動的に一時金はきまってきます。

 賃金も一応交渉をしますがほぼほぼ賃金の制度が確立されているので、その制度によって毎月の賃金も決まってくるという仕組みをつくっている労使は多いと思います。ですから春闘で交渉するのはその他の労働女権や経営課題などについて話し合うって感じになっているはずです。ですからトヨタが春闘の相場を決めるという必要性も薄れているのではないでしょうか。

 たぶん以前、私が勤めていた電機メーカーでは今でも労使が徹夜で交渉していると思いますが。