「狐の足跡」ロンメル将軍の実像を読む

　「狐の足跡」ロンメル将軍の実像という本を読みました。ロンメル将軍といえば、ドイツ陸軍の指揮官の中でも最優秀な指揮官の一人です。対フランス戦で第七装甲師団を率いて突進し幽霊師団というわれて恐れられました。北アフリカではアフリカ軍団を率いて活躍。最終的にはイギリス、アメリカ連合軍に敗れることとなりましたが、砂漠の狐と言われて恐れられました。

　そして連合軍のノルマンディー上陸作戦を迎え撃つことになります。装甲師団を自由に使えないという制約があったものの、できうる限りの抵抗をしましたが米英軍の進出を抑えることはできませんでした。

　そして、当時一部の陸軍の将校がすすめていたヒトラー暗殺計画が実行されましたが、暗殺に失敗。ロンメル元帥は直接かかわっていなかったものの連座したとして自決を強要され自害しました。

　このようなロンメル元帥の活躍をあらわした本なのですが、北アフリカ戦では完全無欠の司令官というイメージが強いのですが、ロンメル自身も結構ミスをしていたことは、この本を読んで知ったという感じです。逆にロンメルが自害しなければならなかったヒトラー暗殺事件との関係について、もちっと突っ込んで欲しかったにと感じました。

　いずれにしても、ロンメル元帥の最前線を飛び回りながら部隊を指揮するというやり方は効果をあげたことは確かだと思います。ただし、やはりロンメル元帥は前線を飛び回ることで指揮するタイプの司令官であり、飛び回ることのできないほど大きな部隊を指揮できたかはちと疑問を感じたりもしました。

　しかし、ロンメル元帥は人間的にも軍人としても再優秀な人物だ他のは確かだと思います。