二月半ばの瓶ヶ森が、雪山の最後となった。
かなり危ない思いをしたことが、予想以上に心の負担を大きくしたのだろうか、
キリキリ刺し込むような頭痛と血尿が止まらず、しばらく体調不良に悩まされた。
頭痛と血尿が治まり体調を快復してからも気持ちは、なぜか山へと向かわなかった。
確かに二月半ばを ピークにして、みるみる積雪量が減ってゆく様子に気持ちが挫かれる部分はあった。
でも、もっと雪山へと駆り立てるような何かが、欠けていたのだと思う。
まぁ、そうじゃないと、あんなしんどい思いをして過酷な場所へ通ったりなんかしない(苦笑)
月が替わって三月に入ると、震災一周年に向けた報道が目につくようになる。
未だ癒されない悲痛な声に心を奪われてしまう。
乾いた大地が水を吸い込むように連日、被災地の声と映像に見入った。
私のなかで消えかけていた父母を失った悲しみが、もっと大きな悲しみに感化されたのだろうか?
死者1万数千という夥しい数字は、死を抽象化させてしまう。
被災地からの声は、そのひとつひとつ個別の死の相貌を生々しく突きつけてくる。
痛みの総量を測れない。
後どれだけで、この悲しみが癒えるかなんて誰にも判らない。
残された者にとって、この胸の張り裂けそうな痛みは永遠かもしれない。
二カ月ぶりに山へと気持ちが向かった。
被災地の悲しみ声が理不尽な原発への怒りに転化して、勢いが止まらなかった。
長良川河口堰も諫早湾干拓も、大規模公共事業という利権の構造の前に、
豊かで美しい自然環境が、取り返しのつかないものへと変わって行った。
福島第一原発事故は、それらを遥かに超える環境破壊だ。
でもそれは目に見えない放射能が相手なので一筋縄ではゆかない。
連日記事を上げても反応が鈍い。
う~ん、結局こういう問題は、想像力を働かせるしかないのだろう。
面河博物館前の大島桜に今年は間に合った。
渓流沿いの道は、春を迎える鳥たちの声が幾重にも重なり騒々しいくらい。
あぁ、大瑠璃の声を、今年初めて聴いた。
福島のカタストロフィを受けて、私の自然をみる目も変わってくるだろう、と想像していた。
生命の連鎖を断ち切るような所業を私たちは、してしまったのだ。
何百年も生きる森の巨樹たちの幹に触れ、その命の脈動に耳を傾け、
畸形の形相に、その過酷な年月を想い畏敬の念を抱く。
春浅い森で潰えた紋白蝶は、その命を全うしたのだろうか?
茸の表面を覆う無数の水滴の気味悪さは、どうだ?
暮れなずむ風景に見入り、瞬く無数の星々の煌めきに吐息をつき、
朝陽に映える森の朝は鮮烈だった。
雪渓を割る雪解け水が、ほとばしり、
源流域で生まれた水の物語を辿る。
森と水は生命の源だ。
でも、その最初の一滴が穢された。
手のひらで掬う清浄であるはずの水を飲み干した。
それがセシウムカクテルだろうとプルトニウムブレンドだろうと、もう意に介さない。
それは、私たちが穢した水なのだから。
下山した黄昏の森で、小さな命と出会った。
地面に落ちた木の実を無心で頬張る様子が愛らしい。
あの警戒心の強い栗鼠が、距離をつめても無防備な様子に驚く。
果実は放射能を濃縮させる。
この小さな愛らしい命が、ただ全うされることを祈りたい。
百姓ごっこの疲れた身体に、力がみなぎるような気がします。
特に、「大樹日輪」とリス。リスは完全癒し系。最後の画のなんて可愛いことか。
御来光の滝へ行かれたんですね。いつもの様にいい写真です
でもレポを読むと肩の力は全く抜けていませんねえ。苦しそうです。山に入った時位シャバの事は忘れて下さいよ。まあそうはいかないのがランスケさんの純な性格ですね
ちょっとは私のいい加減さをお分けして上げたい気持ちです
こちらは山のゴミと言えばセシウムでは無く赤テープの事くらいしかテーマにしてませんから・・・すみません
ランスケさんが紹介している名古屋大の安成教授がPNASに発表したセシウム137の汚染地図はそのレポート内に書かれている様に「本研究結果は日本列島全体について汚染の分布を暫定的に見積もったものであり、汚染度をその精確な量も含めて確定したものではない」と注釈がついているシュミレーション計算図です。
今のところリスが食べているドングリもランスケさんが飲んだ水滴も大丈夫でしょう。
でも飯豊連峰などは相当放射能汚染されているそうですね
夏に行こうとしている北アルプスなんかも多少汚染されているでしょう
太陽光発電の買い取り価格42円、風力23.1円が決まった様で孫さんが損せんと喜んでいる様ですがこれで果たして「脱原発」へと加速出来るのか? 何か落とし穴がある様な気がします。
ところで四国の山HPやブログで反原発を扱っているのは自分のブログだけだと胸を張り、逆に反原発を扱っていないHPを自然を愛する資格に欠けるという様な意味の挑発意見を書かれていますね。焦るお気持ちは十分理解出来ますがちょっとマズいのでは?
私が若かりし頃(70年代)全共闘が安保闘争に参加しない学生を「ノンポリ」と卑下した時と同じ空気を感じます。
私の山仲間はそれぞれ原発について自分の意見を持ってる人が多いですよ。
山のHPやブログの切り口は管理者の自由であり尊重されるべきものです
「遊び」のないブレーキ車には人は乗ってきません。アセる気持ちを押さえてじっくりと柔らかく熱意を伝えて行って下さい。
エントツ山
最後の栗鼠は、お遍路に持って行ったコンデジで撮影しました。
35㎜換算で22㎜から400㎜までズーム出来るので、突然遭遇した野生動物の
撮影には重宝しました。
たぶん、これからは美しいものより、生命の営みを意識させるものへ
撮影対象が変わってゆくのではないかと思っています。
もちろん生命の源である水や森の風景も、これからも継続して撮ってゆくつもりです。
現在は目に見えないけれど5年~10年先には、もう見ることが叶わないかもしれない何かを
記録に残しておきたいと意識しています。
本当に私たちは、「快適さと便利さ」という欲望と消費の果てに取り返しのつかないことをしてしまいました。
私は再三、皆さんを挑発するような言動を繰り返してきたつもりです。
それなのに、何もリアクションがなくて空回りばかりでした。
やっと挑発に乗ってくれた(笑)エントツ山さんに感謝です。
低線量被曝については、本当に彼らの言うことを真に受ける怖いですよ。
本来、天然で存在する放射性物質も含めて、人体に悪影響を与えるのです。
度重なる列強の核実験のために世界に多量の放射性物質をばら撒いたがために
この値までなら大丈夫などという詭弁を弄しているだけです。
広島、長崎、チェルノブイリやアリゾナの核実験施設を含めて、
彼らは、決して低線量被曝(内部被曝)による疾患を認めていません。
それが前回の記事でも紹介した「チェルノブイリハート」です。
私は戦後、急激に増えた癌疾患と核実験の影響を疑っています。
そして、やっぱり反応してくれましたね。
史上最悪の原子力災害である福島第1原発事故が、及ぼす自然環境への影響を考えたら
山を愛する皆さんが、なぜ一言も触れないのか?
これが一番の驚きであり不思議でした。
日頃あれだけ自然を賛美している皆さんが「原発」に対しては完全に沈黙している。
エントツ山さん、これを不自然だと思いませんか?
最初の書き込みでは高知の某(さる〇)有名サイトを挑発しました。
でもこれは、個人攻撃はフェアじゃないと思い直し削除しました。
国策である原子力発電を止めるには、国民の大多数が「原発はいらない」と声を上げて意思表示をしなければ何も変わらないと思っています。
エントツ山さんも含めて、皆さんも原発に対して強い不信感を抱いているはずです。
でも、それをひとりひとりが声にして意思表示しないと、何度でも言います「何も変わりませんよ」
何故、廃止にしないのか不思議です。
伊方原発の下は中央構造線が走っていて活断層上ですね。
最も危険奈場所だと思います。
廃止に向かっていくのが良いと思います。
これは科学的根拠が明らかにあります。
しかしながら前にも書きましたが、津波の想定については噴飯物です。
歴史的事実が過去恐竜時代の物を引き出されてはたまりません。
何十メートルの津波がそこここに・・・日本は壊滅します。
歴史的事実で物を言わなくてはなりません。
三陸沿岸の津波は吉村昭が昭和37年に書いているんです。
だから想定内の出来事なんですね。
我が地方も4メートルの津波の事実があります。
それ以上の記録は定かな物ではない。
一部の科学者が言っていることはあおりとしか言いようがない。
自然を大切にする心があれば、災害も受け入れざるを得ないと思っています。
人災でない限りという条件付きで・・・
ニコンのコンデジ購入、正解でしたね。
これだけきれいのとれるとは腕も良いのかも(笑い)
やはり自然は良い。
これを後世に残すのが我々のつとめですね。
ランスケさんの身体が心配です。
考えすぎないようにしてください。
エントツ山さん(S電力)や鬼城さん(公務員)のような立場の人からの勇気ある発言に感謝しています。
NHKの巨大地震メガクエイクを観ても判る通り、
3・11 以降、地震学者は総懺悔して日本列島はまったく以前と別物になったと最悪の事態を想定しています。
それに比べて原子力に係わる大多数の学者たちは既得権益ばかりにしがみついています(情けない)
内海である瀬戸内海や宇和海も震源地が何処であるかや、局所的津波を引き起こす海底地すべりを考慮して最悪の事態を想定しなければならないと思っています。
震災の津波最大値は43mでした。
(まったく想像できない規模です)
私たちは3・11以降の映像から自分たちの常識が脆くも覆されるのを実感してきたはずです。
また小笠原沖で海底火山が噴火しました。
余震は日常的だし明らかに日本列島は地震の活動期ですよ。
先日、津守さん夫妻と新緑の山歩きと山菜取りを楽しみました。
ホッホさんは仕事が忙しくて涙を呑みました(笑)
久しぶりに好い気分転換になりました。