ヴァン・ゴッポのサン・レミ時代の連作、糸杉のある風景は観る人の視点を不安にさせる。
それでも尚、ゆらゆら揺らぐ眩暈のような画布の昏い淵から、目を離すことが出来ない。
尖端の尖がった三角帽子の針葉樹の佇まいは、人の心を不安にさせるのだろうか?
尖端恐怖症はA・ヒッチコックやD・リンチに任せておいて、
単純な三角形の連なりは、美しい自然造形の粋でもある。
初めて、それを意識したのは奥日光、小田代ヶ原の落葉松林の黄金色の輝きだった。
八ヶ岳山麓一面の落葉松林の金色の絨毯も忘れられない。
残念ながら、温暖な四国では落葉松の色づきもブナ同様、精彩に欠ける。
四国の落葉松は霧氷のクリスタルの彩の頃が一番美しいかもしれない。
三角帽子の美しい造形とういと、四国山地ではウラジロモミが馴染み深い。
これから霧氷の季節の美しさは格別である。
話を元に戻そう。
昨年あたりから、近郊の公園に植樹されたメタセコイアの秋の彩の美しさに目を奪われている。
今年も11月の里の紅葉の声を聞き、丘陵公園へ散歩がてら通うようになった。
まだ少し、黄金色の輝きには早そうだが、午後の斜光線に縁取られた
三角帽子の造形の連なりは、その単純さ故に目が離せない。
丘の尾根道のアメリカフウ(紅葉葉楓)の彩は、どうも今年は精彩に欠ける。
メタセコイア、和名は糸杉でしょうか?
近郊の森も秋を感じさせてくれますね。
昨日、別子からの帰り道、11号バイパスを通りました。
アメリカンフウロ、全然みすぼらしかったですね。
最近、紅葉は不作のような感じがします。
人間社会の発展が足を引っ張っているような気がして為しません。
この樹の紅葉は、黄金色から更に赤くなりますからね。
ピークの赤茶色から曙杉という和名がついたのでしょうね。
個人的には赤茶より手前の黄金色の頃が写真映えがすると思っています。
100万年くらい前には日本列島にも植生していた生きた化石と呼ばれる古い植物らしいです。
伊予市でメタセコイアの化石が発見され扶桑木として市の樹木に制定されているとか。
どちらにしても杉や松などの裸子植物は、進化の過程では古い世代の植物ですよね。
地球上の生命体で、最も長寿であることも忘れてはならないですね。
北米のセコイアは樹高100mを超える世界一高い樹木です。
屋久島の縄文杉を始め、この植物の仲間たちは、森羅万象の頂点に立つ神話的な存在だと思っています。
Mother tree の名が相応しいメタ(高次)な生命体ですね。
10月の異例な長雨の影響で、里の紅葉は色づきが良くないようです。
植物は、その年の環境の変化を素直に反映しますからね。
花の開花と紅葉の頃に、その傾向が顕著に現れます。
鬼城さんがブログで書き込まれたように、今週半ばから週明けにかけての寒気で、
四国山地は初雪や初冠雪の可能性大ですね。
私も何処へ行こうか?思案中です。