墓参の夏
2016-08-15 | 家族
たぶん熱中症だったのだろう?
墓参から帰った夜、一向に下がらない体温に寝返りを繰り返していた。
朝一のバス便でも菩提寺到着は10時半を廻っている。
真夏の墓掃除は、手順を追って要領よくやって行かないと、
いつまで経っても終わらない。
前日よく研いでおいた剪定鋏が、夏草との果てしない攻防に威力を発揮した。
旺盛な夏草のジャングルを、片っ端から引っこ抜いてゆく。
そして石床のひび割れ箇所や石垣の隙間に根を張った強者(つわもの)どもをひとつひとつ取り除いてゆく。
三カ所の御先祖様の墓所のお隣、荒廃した墓所も、ついでに夏草掃討。
堆積した落葉を掃き集め、墓所周りを水で清め、樒や花を供え線香を灯す。
墓前で祈る頃には、もう3時前だった。
途中、何度も冷たい井戸水を、火照った身体に浴び体温を下げた。
実は、その前の日、ペルセウス座流星の星空撮影を目論んでいた。
真夏の堂ヶ森は水場が涸れているので2リッターの水をザックに詰めて黒森峠越えを。
夏の自転車山越えは、自転車乗りの醍醐味だ。
頭が沸騰しそうな炎天下の山越えは苛酷そのもの。
だからこそ、遣り遂げた時の爽快感は格別なのだ。
でも残念。
おそらく重過ぎたのだろう?
予備のチューブを含めて2本ともパンクして峠手前で敗退。
やっぱり一雨ほしい。
旧街道筋に軒を連ねる街並みは、レトロというよりは寂れて朽ちてゆく印象が強いです。
卯之町の旧街道の美しい佇まいとはずいぶん違います。
でも、妙に生活臭があって懐かしいのです。
うら寂れてはいるけれど人の暮らしがそこにはある。
卯之町のレトロな街並みは、観光用のよそゆきの顔?
この理髪店の店先の雰囲気に、思わず立ち止まりシャッターを。
墓参が終わった午後の光が射す菩提寺の本堂が好きです。
縁側があり障子や簾越しの間接照明の入り方が得も言われぬ光と影を醸し出します。
失われゆく日本家屋の美しい佇まいです。
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」の世界ですね。
うら寂れた街並みも西日の射す濃い陰影の中に沈むと、途端に精彩を放ち始めます(笑)
さて、岩松の町並みですが、偶然とはいえ、我が館の学芸員の自宅です。本人も驚いていました。理髪店は現在は閉店されています。
今日から仕事再開、秋の特別展の準備にかかります。
お隣の板張り二階家と理髪店の懐かしい佇まいに惹かれてシャッターを切りました。
店内には高校野球のTV中継と鋏をチョキチョキ振るわれる穏やかな夏の時間が流れているのだと想像していました。
炎天下の午後、人気(ひとけ)のない旧い街並みは時間が止まったようです。
ここだけ、ホッとするような懐かしさを覚えました。
学芸員さんの御実家、温かみを感じるいい佇まいでした。
秋の特別展は、英国公使パークスと薩摩藩ですか。
http://datehaku.blogspot.jp/
次々とアイディアをひねり出す企画力は凄いですね。
また暫く多忙な日々が続きそうですね。
例年になく暑い夏です。
この先一週間も猛暑が続きそうです。
雨が降っても夜半のお湿り程度。
なんとか乗り切りましょう。
今夏の四国は、雨が降らないせいでカラカラに乾いているので相当堪えます。
全国的な猛暑にかかわらず、電力各社の電力供給量は余裕だそうです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201608/CK2016081802000127.html
伊方原発再稼働に踏み切った四国電力も94%とか。
電力供給のピークであるこの時期に余裕なのにね。なぜ?
一度動き始めたシステムは止められない。
ということなのでしょうね。
民主党時代に仕分けされていた無駄な公共事業も、ほとんど再開されていますから。