紅葉前線は標高500mくらいまで降りてきたようだ。
平地でも最低気温が10℃を下回る日が数日あり、秋深まる印象。
歳時記から目を逸らして、日々の暮らしに追われていると、
季節は私を置き去りにして、速足で駆けていった様子。
11月の声を聴くと、山里に秋の花々が咲き揃い野菊の花叢と共に秋草図絵の花園出来(しゅったい)。
⋯のはずが、時期を逸したようで、そこは枯野原。
全体に今年は一週間ほど秋のサイクルが早そうだ。
少し場所を移動して咲き残った野菊と山里の表情を切り取った。
日影に露を纏った野菊の草叢が残っていたのは僥倖だった。
白露は9月の季語だが、寒暖差の大きい11月は露を纏った野辺の草花が美しい。
11月は霜降月。
間もなく真っ白にレースの縁取りをした野辺の風景と出会えそうだ。
そういえば、昨日数十羽のイワツバメの群れが海に向かって移動している姿を目撃。
夏鳥最後の渡りだろうか?
冬鳥であるジョウビタキは地上で盛んに鳴き交わし、上空をイワツバメの群れが渡ってゆく。
夏と冬が交差する。間もなく立冬だ。
久万側の畑野川集落には、まだ萱葺きの民家も残っています。
美しい里山風景が、まだここにはあります。
野菊の撮影が主題でしたが、時期を逸したようで、ほとんど枯れた花ばかりでした。
少し下った場所で野菊の撮影をしました。
「里の秋」のタイトルは、冒頭の夕陽を浴びた芒原の向こうの民家が撮れたことによります。
中望遠レンズの圧縮効果が成功しました。
この写真は、思わぬ成果でした。
皿ヶ嶺の紅葉は11月上旬が見頃と記憶していたのですが、もう稜線は終わっていました。
今年は秋が駆け足で過ぎ去って行く印象です。
冬の訪れも早そう⋯