
一度その姿を見てしまうと虜(とりこ)になってしまうようだ。
ここ数日、近所の河川敷公園へ梟詣が続いている。
この公園は梟が営巣可能な樹洞のある大きな樹が数多く存在し、
濃い緑の影を落としている。
公園の管理も行き届いていて、朝夕は市民の散歩コースとなっている。
青葉梟(アオバズク)観察に通っていると、
この散歩のコミュニティと親しくなってくる。
シニア世代の彼や彼女たちの情報網は侮れない。
撮影していると、入れ替わり立ち代わり、色んな人が声をかけてくる。
それぞれの方たちの持つ青葉梟情報は多様で興味深い。
雛が巣穴から巣立つまでの間、
私も、このコミュニティの仲間入りだ(笑)
2番3番目の画像を見てほしい。
何かに似ていないだろうか?
トロ~ンとした眠そうな目に大きく膨らんだお腹に波型の模様…
耳こそ突き出ていないが、宮崎駿の「となりのトトロ」の森の守護神トトロそっくり。
同じ梟科のミミズクがトトロのモデルと云われいるようだが、
宮崎駿の頭の中にはミミズクとアオバズク両方の姿が、
トトロ造形のモデルとしてあったのではないか?と思えてくる。
ずっと観察を続けていると、その豊かな表情に驚かされる。
羽根を広げた姿は、天使の翼とも形容されている。
その姿に出会えるのも楽しみだ。
最後から2番目は巣穴で雛を温める雌の姿。
いつも孤高の人かと・・・
新田次郎でしたね。(笑い)
青葉梟、」写真を見るとトトロのモデルそのまま・・・
ほんわかする写真です。
またひな鳥の巣穴から除いている姿のかわいいこと・・・
飛び立つまで通いですね。
その合間をついて昨日は、早朝の梟観察でした。
朝と夕方では光線状態が違うので、
いつもは影になる巣穴に光が射して、巣穴から覗く♀の姿を捉えました。
(雛は♀のお腹の下なので、まだ見えません)
梢に止まる見張りの♂は、夜の間、餌探しに活動したので朝は眠そうでした。
その表情を上手く捉えたのが、今回のトトロ顔ですね(笑)
何回も通うと、それなりに進歩するようです。
冒頭の写真は、今までのベストショットだと思います。
鬼城さん、私も立派なシニア世代です(笑)
青葉梟の写真を撮っていると、散歩の人たちも共通の興味の対象なので話かけやすいのでしょう。
私も人の話を聞くのは好きなので、自然とそこに人の輪が出来ます。
何人かが集まって、それぞれの情報を披露してくれます。
私の撮影作法は、こういった地元の人たちが持っている生(なま)の声を拾うことです。
そうすると対象とする写真世界が膨らんで来ますからね。
確かに私の撮影行は単独行動が基本です。
なにしろ同じ場所に何時間も居座って観察を続けていますから、
その対象に興味のない人には迷惑なだけです。
でも、前述の通り、現地で出会った人との交流は欠かせません。
写真世界の広がりとは、そういった現地の生の声を聞くことから膨らむ、物語世界だと思っています。
だから私は写真だけを掲載して、後は鑑賞者の想像に委ねる方法を良しとしません。
写真に付随する物語を大切にしています。
星野道夫や今森光彦や高橋宣之といった敬愛する写真家から学んだ写真作法です。
今朝から蝉がうるさいくらい鳴き始めました。
いよいよ夏本番間近ですね。