皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
着付け師の方から夏物の掛衿の黄変しみ抜きのご依頼ですが、
持ち込まれた着物が他店で丸洗い済みな事がわかりました
生紬附下単衣
着じわが無いので他店で丸洗い済みと思います。
生紬附下単衣掛衿 汗による黄変しみ
夏物の為に汗が付着します、丸洗いはドライクリーニングで処理しますが、
水溶性のしみの汗の成分は生地に残留したまま、1シーズン箪笥でじっくりと
黄変しみに変化していきます。防止する為には水洗いをするか、しみ抜きで
汗を落とす汗処理を行う必要があります。今回の処理した業者はドライクリーニングのみの
処理だったので翌シーズンに黄変しみが発生しました。
生紬附下単衣掛衿 黄変しみ
掛衿に食べこぼしによる黄変しみもあります。
生紬附下単衣掛衿 しみ抜き後
黄変しみ抜きを行うと地色も抜ける場合があるので、色掛け(色修正・染色補正)を
行いますが、生地の厚い物は表側のみで修正出来ますが、薄地の場合は表側のみの
色掛けでは上手く行かない為に、裏側にも色掛けをする必要があります。
掛衿の場合は一部解いてから、黄変しみ抜き後に、裏側と表側に
色掛け(色修正・染色補正)後に補修縫いを行います。
解かないしみ抜きが信条ですが、仕上りとそのまま着用出来る事がお客様の
利益になる事となるので、手間暇を惜しまない事が大切と考えられます。
生紬附下単衣掛衿 しみ抜き後
黄変しみは綺麗に落ちました。
生紬附下単衣
綺麗に仕上がりました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
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