皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
札幌市内のお客様ですがご都合により品物を郵送していただきました。
ニットのカーディガンですが、背中と袖付けにしみがありました。
ニットカーディガン
ニットカーディガン 品質表示
洗濯表示は2021.03.22から新表示になった為にそれ以前の品物と分かります。
液温は30 ℃を限度とし、中性洗剤にて手洗いができる、塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止、
底面温度110 ℃を限度としてスチームなしで当て布をしてアイロン仕上げができる、
石油系溶剤によるドライクリーニグができる、弱く脱水が出来る、日陰の平干しがよい、
素材は毛(ウール)50%アクリル50%で中国製となっています。
ニットカーディガン後身頃 しみ
ニットカーディガン袖 しみ
茶褐色のしみが付いていますが、よく見ると茶褐色のしみの中に黒いしみが付いていました。
推測ですが、洗濯をして黒い色素が移染して、落とそうとして塩素系漂白剤を付けた所
ウール素材が塩素系漂白剤での薬品やけを起こしてしまいました。
洗濯表示に塩素系漂白剤を使用しない事を表記していますが、ブレンドした薬剤の
場合はそこまで確認しないで使用したとも考えられます。ウールや絹の動物系素材に
塩素系漂白剤は薬品ヤケ、繊維の脆化、穴空きが発生する為に要注意です。
このニットカーディガンもしみ抜きを行うと繊維の脆化に伴う穴空きが起こるかが
とても気になり、恐怖と戦いながらのしみ抜き作業となります。
ニットカーディガン後身頃 しみ抜き後
ニットカーディガン袖 しみ抜き後
脱塩素剤を使用後に薬品やけで変色した部分と移染した部分のしみ抜きを行いました。
綺麗の落ちてホッとしました。その後にウエットクリーニング後に仕上げました。
洗濯する場合は、黒地や濃色は色が出易いので黒っぽい濃色物としっかり仕分けして
洗濯する事や洗濯終了がはすぐに干す事をして欲しいです。
穴空きした場合の弁償しなければいけない、恐怖に向き合いながらの作業は
とてもつらいですから。
ニットカーディガン 仕上げ後
綺麗に仕上がりました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
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