皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
クリーニング店から訪問着袷の丸洗いの依頼を受けて丸洗い
(ドライクリーニング)を行った所、水色の筆記具のインクが浮き出ました。
仕立て屋さんがヘラ付けに筆記具をしようして為です。
訪問着袷
訪問着袷 筆記具しみ
訪問着袷を丸洗い(ドライクリーニング)した所、水色の筆記具のインクが浮き出てきました。
原因は仕立て屋さんが本来であれば印をヘラやチャコや糸(切りびつけ)を使用していますが
水色の筆記具を使用した為にドライクリーニングの使用溶剤でインクが溶け出した事です。
仕立て屋さんも高齢者が多くなっていて、老眼でヘラ見えなくなって色が付いている
ボールペン等を使用している場合はドライクリーニングでインクが溶け出る為に
使用はしないで頂きたいです。仕立て屋さんは直用後のお手入れでまさか筆記具が
溶け出すリスクを知らない為に使用しています。
私自身丸洗い・しみ抜き業界に携わってからすでに足掛け44年になりますし、
本格的に洗い張りを行って12年が経ちますし幼少期から親の手伝いをして58年以上になります。
お蚕さんから絹糸が出来て、生地が織られて、染色されてて、反物となり、仮縫いをされて
商品となります。ここまでが川上(上流)です。商品が販売されて、加工業の整理屋で湯のしや
湯通し、撥水加工等を経て、仕立て屋で初めて着物になりお客様に行きます。
ここまでが川中(川の中流)です。その後にお客様が着用してクリーニング店や当店の様な
お手入れ店にやってきます。ここは川下(川の下流)になります。
私自身は川中と川下に携わっている為に川下で困らない様に湯通しを推奨する事を
このブログで何度も訴えるいます。
川下からの結果から見た川中や川上の事が良く分かります。
毎年年初めの箱根駅伝を見ていると一本の襷を10人の選手が必死走って繋いでいく事と
ある意味一緒です。自分の事よりも次の選手の為に全力を尽くす事と一緒です。
織物の大島紬や結城紬を湯通しを行わないで仕立てる事、しみ抜きで使用した薬剤を
きちんと中和して濯ぎ出す事による経時変化をさせない事、仕立て時にドライクリーニングで
溶け出す筆記具を使用しない事等沢山あります。現在の地球を子孫に残す事と一緒です。
ことわざに「立つ鳥後を濁さず」がありますし、対義語に「後は野となれ山となれ」が
あります。どちらの仕事をしていくかは、自分で決めていく事が出来ますし、そうで
有りたいと自分も願っています。
沢山の人が携わっている着物を次の世代に引き継ぐ為の職人として、頑張って行きます。
ちなみに筆記具のしみは、しみ抜き屋として綺麗に除去してお返ししました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
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私宅の家業も呉服をメインにレンタル部門も
併営していますので貴記事に共感しきりです。
またお世話になることがあるかと存じます。
その節はどうぞよろしくお願い申し上げます。
今宵これにて失礼致します。