皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!
着物離れが進んでいて、着用しない留袖をドレスにリフォームした着物ドレスが
日ヤケ、柄にカビによる黄変しみや染色補正後の経時変化による脱色などがあり
直るかのお問い合わせがありました。
着物(留袖)ドレス
ビンテージ留袖をドレスにリフォームしています。
黒地の部分は色褪せていますし、鶴の柄の白場はカビで黄変しみが発生していますし
柄の周りは染色補正後の経時変化による脱色していましす、他にも数か所退色している
部分があります。両脇は汗による摩擦してスレ(擦れ・白け・白化現象)が発生しています。
着物(留袖)ドレス衿 染色補正後の経時変化による脱色
おそらく鶴の足の柄の型からの色泣きをしみ抜き(染色補正)を行い使用薬剤のゆすぎ出しが
不十分だった為に退色したと考えられます。
着物(留袖)ドレス衿 汗によるスレ
黒場が色褪せして黄ばんでいますし、脇汗により濡れた状態で着用による摩擦で
スレ(擦れ・白け・白化現象)て白くなっています。
着物(留袖)ドレス 脱色
染ムラで白くなっている部分や脱色して黄ばんでいます。
着物(留袖) 脱色
ビンテージ留袖の為黒場が退色していて両身頃の左右で色が違っています。
着物(留袖)柄 カビによる黄変しみ
鶴に柄の白場は胡粉を使用しています。
胡粉(ごふん)とは白色顔料のひとつで現在では貝殻から作られる、炭酸カルシウムを主成分とする
顔料を指す。また、淡い色に混色するための具剤(ぐざい)として「具」とも呼ばれる(例:具墨)。
かつて中国の西方を意味する胡(こ)から伝えられたことから、胡粉と呼ばれる。
日本画や日本人形、木工品等の絵付けに用いられる。
材料は、ここでは貝粉の胡粉を説明する。 白色度の高いものにはハマグリが用いられるが、
加工のし易さからカキ、ホタテの貝殻も用いられる。それぞれの貝は食用になるものと同様だが、
各地からより白色度の高い貝が探し求められている。
長年しみ抜き(染色補正)を行って来た経験則からですが、ビンテージ物に使用している胡粉は
カビによる黄変が生えやすくて、直す為には黄変化した胡粉の上から、カビの生えずらい胡粉にて
化粧直しをおこないます。これまで相当数の柄の化粧直しを行いました、非常に手間(加工時間)が
掛かる為に加工料も高額となる為に、今回はお客様と相談して丸洗い(ドライクリーニング)と
部分的な色掛け(色修正・染色補正・染直し)を行い、ご予算の関係で全体的な退色と、
鶴の柄の化粧直しは行わない事となりました。
着物(留袖)ドレス衿 色掛け(色修正・染色補正・染直し)後
水処理をしてから脱色した部分の色掛け(色修正・染色補正・染直し)を行い補正しました。
着物(留袖)ドレス 両脇汗スレ直し後
こちらも水処理をして汗の成分を除去してから色掛け(色修正・染色補正・染直し)を
行いスレを補正しました。
着物(留袖)ドレス 色掛け(色修正・染色補正・染直し)後
こちらも同じ方法で作業して補正を行いました。
着物(留袖)ドレス 仕上げ後
綺麗に仕上がりました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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