きものと洋服でお困りのあなたへ !!

創業106周年きものお手入れと洋服のメンテナンス店一級染色技能士の仕事事例と日常生活

洗い張りを行って感じる事

2013年11月28日 | 着物(洗い張り)

皆様こんにちは

札幌の山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

平成17年1月に母が病のために急逝しました。

それまで両親で行っていた洗い張りも当時73歳の父一人で頑張ってくれました。

この頃より取引先の資材商も変わりいろいろなメーカーの資材を使い始めました。

それまでは、資材は資材商が良い言う物を使用していましたが、

とても良いメーカーと出会い劇的に仕事の内容も変わって行きました。

70代の父に新しい薬剤の使用は時には困惑していた事もありましたが

今まで難しかった事も楽に出来る様になり仕上がりも劇的にアップしました。

父は今まで行って来た仕事の集大成となり満足していたように感じました。

少しずつ衰えていく父の仕事を見て洗い張りも絶やす事が出来ない事を再確認しました。

小さい頃より親の仕事を見て覚え、良くかなめの事をつぶやいていた事も

今から思えば、自分の財産になっています。

父も平成24年の4月に亡くなりました。

両親から引き継いだ洗い張りの仕事を絶やさないよう精進しています。

 

洗い張りをしていて色々感じる事があります、

反物から仕立て上げる時に仕立て屋さんの無知で随分きものが

ダメになっている事が感じられます。

色留袖背紋黄変

これは色無地の背中の一つ紋を仕立てで紋合わせの時にのりを使用した為に

生地が黄変化して脆化していました。しつけ糸を使用すれば防げた事です。

色無地袖裏印にボールペンを使用

生地の裏ですが、上は衿肩開き、下は袖の丸みに

へらの変わりにボールペンを使用しています。

年配の仕立て屋さんで目が見えづらくなりボールペンを使用したものと

推測されます。ボールペンは洗い張りで水洗いをすると取れづらくなる事と

ドライクリーニングで表に滲みだすので、ボールペンをへらに使用して欲しく有りません。

訪問着衽 しみぬき後経時変化の為生地に穴

これはしみ抜きの処理の時に使用した薬剤のゆすぎ不足の為に

生地が黄変化し脆化を起こして穴が空いた物です。

訪問着元衿先チャコによる印後

この他に裏にチャコを使用している着物もあります。

画像はありませんが、チャコの変わりに石鹸を使用している仕立て屋さんも

いました。石鹸は弱アルカリ性ですので綺麗にゆすぎ出さないと、後日

黄変化します、また生地の脆化を引き起こします。

大島紬生地つれの為耳を切っている

大島を湯どうしせずに仕立てをして耳が吊るので耳に切れ込みを入れ

耳吊りを防いでいます。耳を切る事でこの大島の商品価値が落ちますし

袖巾を出す時など困ります。昭和30年頃の和裁の雑誌に大島紬の耳の吊った

ものは耳切りを行うように書いていました。

仕立て屋さん自身にて耳吊りは直せないないので致し方ない事を

理解出来ますが、正しい湯通しをすると大島紬も結城紬も耳吊りはしません。

きものの気持ちを考えて仕立て屋さんやしみ抜きやさんにメッセージを送ります。

もう一度先の事を良く考えて、作業をして下さい、大切な着物たちが泣いていますよと。

 

着物の洗い張りは、厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

ブログランキングに参加しています!
皆様の応援がとても励みになりますよろしくお願いいたします。

ポチッと押してください。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

PVアクセスランキング にほんブログ村

こちらもポチッポチッと押して下さい。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« さらなる飛躍するために | トップ | さらなる飛躍をするために2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

着物(洗い張り)」カテゴリの最新記事