皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!
クリーニング取次店をしている商店街仲間からイクラの食べこぼしの付いた
スーツ(菊池武夫製)を自社工場でクリーニングを行ってもしみが落とせない
と判断して当店にしみ抜きをして欲しいとのご依頼です。
スーツ(菊池武夫製)
オーダー品なのか、御幸毛織の生地で仕立てを行っています。
スーツ(菊池武夫製)品質表示
素材 表地 羊毛89%モヘア9%ポリエステル5%
裏地 ポリエステル51%キュプラ(ベンベルグ)49%
袖裏 キュプラ(ベンベルグ)100% となっています。
スーツ(菊池武夫製)品質表示
洗濯表示 家庭での洗濯禁止、塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止、
当て布をして底面温度120 ℃を限度としてアイロン仕上げができる、
石油系溶剤又はデカメチルペンタシクロシロキサンによるドライクリーニングができる
となっています。
スーツ(菊池武夫製) 食べこぼしイクラしみ
肩と胸回りと袖口にイクラの食べこぼしがついています。
昭和50年代ではイクラのしみは関東に多くて関西では少なかったですが、最近は回転寿司が
全国に普及しイクラも全国的に食べられる様になってきたのでイクラの食べこぼしのしみも
全国的に増えています。イクラ(筋子)は鮭の卵ですが、あるしみ抜き講習会の試験課題に
なっている位にイクラのしみは非常に落としずらいです。長年しみ抜き屋を営み、何度も
しみ抜き作業を行っているのでそれ程、不安は有りません。
イクラは油の成分と蛋白質の成分が混じり合っている為に油分のしみ抜きを行うと
蛋白質の成分がガード加工の様に油分除去を邪魔しますし蛋白質を除去しようとすると
今度は油分が邪魔する為にイクラのしみは非常に落ちずらくて、非常に厄介なしみですが、
しみ抜きの基本はまずは油性のしみかれですので、油分を徹底的に除去後に蛋白質を除去して
落として行きます。
スーツ(菊池武夫製) しみ抜き後
しみ抜きを行い、綺麗に除去後に仕上げを行いました。
スーツ(菊池武夫製)裏地 汗しみ
プレスを行った後の検品で脇の裏地に大きな汗じみを見つけました。
汗が乾くと透明になりますが、蒸気を当てると上記の様な汗しみが浮き上がって来ることは
着物も一緒です。見て見ぬふりは出来ないので、しみ抜きで汗処理を行います。
スーツ(菊池武夫製)汗処理後
これで次回の着用までですが、経時変化の黄変しみにはなりません。
スーツ(菊池武夫製) 仕上後
プレスをして綺麗に仕上がりました。
着物と洋服のお手入れは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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